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家族って、いいな 「サマーウォーズ」細田守監督にきく

2009年7月31日

写真拡大「サマーウォーズ」から写真拡大「作中に食べる場面が多いのは、ファミリーレストランで絵コンテを描いているからかな」と細田守監督=小原写す

■親戚全員が主人公のアクション

 世界を揺るがすサイバーテロに大家族が立ち向かうアニメ「サマーウォーズ」が8月1日から公開される。監督は「時をかける少女」で少女の恋をみずみずしく描いた細田守。自身の結婚で得た体験をヒントに「親戚(しんせき)全員が主人公の大家族アクション」を作り上げた。

 あこがれの先輩・夏希の田舎に連れてこられた高校生の健二は、20人を超す親戚の前で婚約者のふりをして、と頼まれる。ちょうどその時、世界規模のネットサービスが占拠され大混乱が起こり、なぜか健二に嫌疑がかかる。

 親戚たちの熱いノリに圧倒される健二は、細田監督自身の投影だ。「急に親戚が増えて、しかもものすごく仲がいいのに驚いて、結婚って面白いなと思った。それで、親戚が主人公で家族を肯定する映画を作りたくなった」

 とりでのような屋敷に集った大家族は、政財界の人脈、スーパーコンピューター、イカ釣り漁船、携帯ゲーム機などを駆使し、格闘ゲームや花札など意外な能力も発揮して人工知能と闘う。健二も得意の数学を武器に参戦する。

 「普通の人たちが、それぞれの能力を出し合って大きな力になる。そういう関係が僕の理想。アニメ作りの現場もそう。だから僕は『みんなと一緒で楽しい』という話を作って現場を肯定したい。『孤独でつらい』なんて話をスタッフに強要できない」

 一家の柱は90歳の曽祖母。りんとした立ち居振る舞いと、前歯の抜けた笑顔が好対照だ。「『前歯のない女性キャラなんて』とスタッフは抵抗したが、『いや、そこがかわいいんだ』と押し切った。カギとなる場面であの笑顔が使えてよかった」

 曽祖母の声は富司純子。「花札をさせたら、富司さんほどカッコいい人はいませんから」。健二を相手に花札をする場面でつかの間、懐かしの緋牡丹(ひぼたん)お竜が「復活」するのだ。(小原篤)

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