ジャック・ブラック=倉田貴志撮影
ぐうたらパンダが特訓の末、カンフー戦士に大変身――。米ドリームワークスのアニメ「カンフー・パンダ」が26日、各地で公開される。声の主演は、喜劇で奇抜な役が得意なジャック・ブラック。「自らの能力に開眼するパンダの姿は、パンクロックで目覚めた自分と重なる」とか。
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カンフーの奥義を記したとされる巻物を狙うヒョウを迎え撃つ戦士を決めるため、武術大会が開かれる。虎、蛇、猿、カマキリ、鶴の強豪が争う中、カンフーオタクでパンダのポーが紛れ込み、代表の座に。食い意地の張るポーはえさで釣られて鍛えられ、ヒョウに挑む。
「『アラジン』のロビン・ウィリアムズ、『シュレック』のエディ・マーフィー……。即興は俳優の才能を開花させ、声優として一番楽しいところ」と言い、ポーのかけ声を自ら編み出したと、喜々と語る。一方、老師役のダスティン・ホフマンには「時には、叫ぶよりもささやくせりふの方が、感情を豊かに表現できる」ことを教わった。
「シャーク・テイル」などでも声優を務めたが、夢をかなえるポーの姿に、自らを重ねたとか。
自身、バンドを結成するほど、ロックにのめり込む。「ついに夢を実現する元ダメパンダのポーは、自分にとってヒーローだ。まるで、オレが(ロックバンドの)レディオヘッドのオーディションに受かるようなもの」。型破りなミュージシャンとしてのブラックの姿に霊感を受けたと、監督のマーク・オズボーンは話す。
ポーは老師やライバルたちの見よう見まねから、特訓を始める。若い頃、俳優として芽が出ず、自身も物まねをして演技を磨いた。「心身一如の精神? カンフーを深くは理解していないが、太極拳をする街の人々を見ると、心に平安と豊かさをもたらす術を学びたいと感じる」
主演作が目白押しだ。自身のロックバンドの誕生史を題材に、その熱きロック魂をぶつける「テネイシャスD」も26日公開。今秋公開のミシェル・ゴンドリー監督「僕らのミライへ逆回転」では、感電して全身に磁気が帯びた男の役。どちらもナンセンス喜劇調の活劇で、愛すべきダメ男を好演している。
「オレは生まれながらの道化役。人を笑わせ、笑われることで、心の空虚を埋めずにおれない自分がいる」と語った。(宮崎陽介)