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映画「ワルキューレ」主演のT・クルーズ、都内で会見

2009年3月10日

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写真会見したトム・クルーズ写真写真写真写真「ワルキューレ」(C)2008METRO-GOLDWYN-MAYER STUDIOS INC. ALL RIGHTS RESERVED.

 ナチスドイツで起きたヒトラー暗殺未遂事件。その実話を題材にした「ワルキューレ」(3月20日公開)に主演したトム・クルーズが10日、東京都内で会見し、作品に込めた思いを語った。(アサヒ・コム編集部)

■大佐の姿から人間洞察

 「子供の頃、ナチスは憎しみの対象だった。だが、この映画を通して、当時の体制に賛同せず、国や世界の未来のために犠牲になった将校がいたことを知り、感銘を受けた」

 その将校とは、クルーズが演じたシュタウフェンベルク大佐だ。左目に黒いアイパッチをあてているのは、アフリカ戦線で左目を失ったという設定によるものだ。

 40年代初頭、大佐はナチスの暴虐を憂え、ヒトラー暗殺と、その後のクーデターを企てる。陸軍参謀総長、陸軍少将、予備軍副司令官らの幹部と秘密裏に計画を進める。ナチスが有事の際に発動する「ワルキューレ作戦」を自らの手で発令し、クーデターを起こすことを謀る。ヒトラーも参加したナチスの幹部会議に潜り込み、その秘密基地を爆破した大佐は、作戦を発動。大量の予備軍の軍人がベルリンの街に緊急召集され、ナチスドイツの宣伝相ゲッベルス逮捕に向かうが…。

 「この脚本はスリルとアクション、サスペンス、そして、極限状態で決断を下す大佐を通じて、人間を洞察している」と話す。だが、人類史に刻まれる負の遺産を、どう観客に見せたらよいか。それが、この映画の最大の課題だったという。

■「正義にかられた男」を今に

 「監督のブライアン・シンガーは『X−メン』『ユージュアル・サスペクツ』など、いかにも“映画っぽい映画”を撮る作り手。このシリアスな実話に娯楽性を加え、現代によみがえらせた」。この映画が持つ現代性とは「行動を起こさざるを得ないという正義にかられた男たちの称賛されるべき姿だ」と語る。過去の主演作「ミッション・インポッシブル」「マイノリティ・リポート」「宇宙戦争」同様、監督との緊密な打ち合わせ中から、こうした主題や方向性を決めた。実在の人物を演じるのは、ベトナム帰還兵を演じた「7月4日に生まれた」以来だ。

 大佐や、彼の生きた時代の史料を読みあさり、彼の孫ら遺族にも会った。もちろん、ベルリンの街を歩き、ポツダム会談の地も訪れ、「人類を揺るがした歴史に浸った」。

 「米国で学んだ歴史と、現場で触れた歴史は違った。こうした悲劇が二度とないように立ち上がるべきだと思った」

■ベルリンの喝采を喜ぶ

 ハリウッドのアイコンのクルーズがナチス将校を演じ、ドイツ語でなく、全編が英語で展開される。だが、クルーズに味方した少将役のケネス・ブラナーは、もとはシェークスピア劇を得意とする英国の代表的俳優。監督として、モーツァルトのオペラ「魔笛」を第1次大戦の物語に翻案し、平和のメッセージを込めて話題を呼んだ。また、史実に基づく「ワルキューレ」に体温と情感を吹き込んだ大佐の妻役カリス・ファン・ハウテンはオランダ出身で、ポール・バーホーベン監督「ブラック・ブック」で、ナチス将校に言い寄るユダヤ人スパイを体当たりで演じ、06年のベネチア映画祭で話題を呼んだ。クルーズの脇を固める芸達者たちが、この映画のリアリティーを支えた。「ベルリンで上映された際、総立ちの観客から喝采が送られたことが何よりうれしかった」とクルーズは語った。

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