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2大作家との愛と葛藤描く 「クララ・シューマン」のブラームス監督

2009年7月25日

 19世紀の2大作曲家から愛された女性を描いた「クララ・シューマン 愛の協奏曲」が25日から公開される。監督は、ドイツのヘルマ・サンダース・ブラームス。現代に通じる女性の葛藤(かっとう)を見つめた。

 ロベルト・シューマンの妻クララは、夫が才能を発見したヨハネス・ブラームスからも愛される。何度も映像化されるほどの彼女の半生について、「2人の男性の才能を信じて支えた。3人の中に愛と尊敬の両方の感情が渦巻いているのがいい」。

 ヨハネスは独身を通し、クララはロベルトの死後も再婚しなかった。「非常に近い関係でいたというのは事実です。関係があったのかもしれないし、触れることさえしなかったのかもしれない」。2人の愛が区切りを迎える後半、監督の解釈が示される。

 才能ある音楽家としての女性の視点も強く意識した。「女性が受け入れられていないというのが、この映画のベース」。19世紀どころか20世紀の後半に入っても、女性の演奏家は欧州で珍しい存在だった、と強調した。

 クララの抱える葛藤(かっとう)は現代的だ、と強調する。「夫と子供、キャリアの両方を大事にしたいという、私が生きてきた道とも近い」

 ヨハネスは監督にとって遠縁にあたるが、若いときは曲が嫌いだった。転機は監督として成功した80年代、友人のかけた曲に心を動かされ、それがヨハネスだった。「振り返ると、そのとき、この映画を撮ろうと考えたんじゃないかと思います」

 東京・渋谷のBunkamuraル・シネマなどで。全国順次公開。(高橋昌宏)

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