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〈アカデミー賞特集〉作品賞候補は10本に 注目は元夫婦監督対決

2010年3月5日

写真:写真上:アバター (C)2009 Twentieth Century Fox. All rights reserved./写真下:ハート・ロッカー (C)2008 HURT LOCKER, LLC. ALL RIGHTS RESERVED.拡大写真上:アバター (C)2009 Twentieth Century Fox. All rights reserved./写真下:ハート・ロッカー (C)2008 HURT LOCKER, LLC. ALL RIGHTS RESERVED.

写真:写真上:イングロリアス・バスターズ (C) 2009 Universal Studios. ALL RIGHTS RESERVED/写真下:プレシャス (C) PUSH PICTURES, LLC拡大写真上:イングロリアス・バスターズ (C) 2009 Universal Studios. ALL RIGHTS RESERVED/写真下:プレシャス (C) PUSH PICTURES, LLC

写真:写真上:マイレージ・マイライフ (C) 2009 DW STUDIOS L.L.C and COLD SPRING PICTURES. All Rights Reserved./写真下:カールじいさんの空飛ぶ家 (C)WALT DISNEY PICTURES/PIXAR ANIMATION STUDIOS.ALL RIGHTS RESERVED.拡大写真上:マイレージ・マイライフ (C) 2009 DW STUDIOS L.L.C and COLD SPRING PICTURES. All Rights Reserved./写真下:カールじいさんの空飛ぶ家 (C)WALT DISNEY PICTURES/PIXAR ANIMATION STUDIOS.ALL RIGHTS RESERVED.

写真:写真上:第9地区 (C)2009 District 9 Ltd All Rights Reserved./写真下:17歳の肖像 (C)2008 AN EDUCATION FILM DISTRIBUTION LTD.拡大写真上:第9地区 (C)2009 District 9 Ltd All Rights Reserved./写真下:17歳の肖像 (C)2008 AN EDUCATION FILM DISTRIBUTION LTD.

写真:写真上:しあわせの隠れ場所 (C)2009 ALCON FILM FUND, LLC ALL RIGHTS RESERVED/写真下:A Serious Man(原題)拡大写真上:しあわせの隠れ場所 (C)2009 ALCON FILM FUND, LLC ALL RIGHTS RESERVED/写真下:A Serious Man(原題)

 米国最大の映画の祭典、第82回米アカデミー賞の授賞式が、3月7日(日本時間8日)にロサンゼルスで開かれる。今年は作品賞候補の枠が従来の5本から10本に拡大され、ノミネート作品のバラエティーも増した。賞レースをにぎわせる話題の作品、注目の人々を紹介しよう。(深津純子)

■作品賞候補作

アバター(ジェームズ・キャメロン監督、9部門ノミネート) 公開中

ハート・ロッカー(キャスリン・ビグロー監督、9部門ノミネート) 3月5日公開

イングロリアス・バスターズ(クエンティン・タランティーノ監督、8部門ノミネート) 公開済み

プレシャス(リー・ダニエルズ監督、6部門ノミネート) 4月24日公開

マイレージ、マイライフ(ジェイソン・ライトマン監督、6部門ノミネート) 3月20日公開

カールじいさんの空飛ぶ家(ピート・ドクター監督、5部門ノミネート) 公開中

第9地区(ニール・ブロムカンプ監督、4部門ノミネート) 4月10日公開

17歳の肖像(ロネ・シェルフィグ監督、3部門ノミネート) 4月17日公開

しあわせの隠れ場所(ジョン・リー・ハンコック監督、2部門ノミネート) 公開中

A Serious Man(コーエン兄弟監督、2部門ノミネート) 公開未定

 作品賞候補は、1944年に5本に絞られるまで、最初の2回を除くと、初期は毎回10本前後のがノミネートされていた。「今年は原点に立ち戻って枠を広げた」と賞の主催者・米映画芸術科学アカデミーは説明する。

 だが、狙いはテレビの授賞式中継の視聴率アップ、というのが映画業界関係者の見方。アカデミー賞に対しては、主要賞候補が芸術映画中心で、知名度の高い娯楽映画が閉め出され、それが視聴率低下につながっているという批判がくすぶっていた。特に昨年は内容も高評価だった大ヒット作「ダークナイト」が候補から外れたことが問題視された。候補作に知っている映画が多ければ、授賞式への関心も増そうというもの。より多くの作品に「アカデミー賞候補」のお墨付きを与えれば、興行面でもプラスになるかもしれない。こんな計算が枠拡大の背後にある。

 おかげで、今回は従来は不利とされてきたSF(「第9地区」)やアニメーション(「カールじいさんの空飛ぶ家」)がノミネートを果たした。だが、「スター・トレック」や「ハングオーバー」などのヒット作は選に漏れ、インディペンデント系のアート映画が主体という傾向は今年も健在。一昨年の「JUNO」、昨年の「スラムドッグ$ミリオネア」を彷彿とさせるサクセスストーリーを実現させた「プレシャス」、オスカーの英国好きを感じさせる「17歳の肖像」、60年代のミネソタの平凡な教師の悩みをマニエリスム的手法で奥深いドラマに仕立てたコーエン兄弟の“A Serious Man”など、大向こう受けは難しいがキラリと光る個性派作品がリストに残った。

 賞の行方もすでに、ジェームズ・キャメロン監督の「アバター」とキャスリン・ビグロー監督の「ハート・ロッカー」という<元夫婦監督対決>に絞られている。いずれも最多の9部門でノミネート。米国の戦争に対する批判を織り込んだテーマ設定は共通するものがあるが、製作規模やアプローチは好対照と言えるだろう。

 「アバター」は4年以上の歳月と2億ドル以上の製作費を投じて、3D映画の新たな可能性を切り開いた超大作。キャメロン監督の「タイタニック」(1997年)が1年半かけて築いた世界歴代最高収入記録の18億5500万ドルをわずか39日で更新した。

 一方、「ハート・ロッカー」は、製作費1100万ドル、撮影期間44日のインディペンデント映画。爆発物処理のスペシャリストとして、イラクの戦場で死と隣り合わせの日々を送る米軍兵士を描く。イラク戦争を従軍取材したジャーナリスト、マーク・ボールの脚本を、ビグロー監督が自ら製作も兼ねて映画化した。08年9月にベネチア国際映画祭でプレミア上映され、翌月にはイタリアで劇場公開されたが、米国公開は半年以上たってから。当初はロサンゼルスとニューヨークのみの限定公開だったが、高い評価と好調な観客動員に支えられ、7月に500スクリーン規模に拡大された。

 「アバター」が最新のデジタル映像技術を駆使して仮想世界を創造したのに対し、16ミリの手持ちカメラでドキュメンタリーのような生々しい映像を追求した。ケン・ローチ作品や「ユナイテッド93」で知られる撮影監督バリー・アクロイドが、酷暑と砂ぼこりのなかでの壮絶な任務を臨場感たっぷりに描いた。

 前哨戦の映画賞では、「ハート・ロッカー」が頭ひとつリード。ビグローは女性で初めて全米監督組合賞も獲得した。アカデミー賞でも、過去に女性監督の映画が作品賞や監督賞を受賞した例はない。その点でも、賞の行方に注目だ。

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