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映画「東京島」、木村多江とエルメスのカレが「共演」

2010年4月9日

写真:「今まで経験したことのないタフさを要求された」と話す木村多江。拡大「今まで経験したことのないタフさを要求された」と話す木村多江。

写真:福士誠治(左)、木村、窪塚洋介(右)拡大福士誠治(左)、木村、窪塚洋介(右)

写真:3人ともエルメスのスカーフを身につけて登場。拡大3人ともエルメスのスカーフを身につけて登場。

写真:映画でキーアイテムとなっているエルメスのスカーフ「カレ」。1937年の発売から毎年約300種が発表されているという。拡大映画でキーアイテムとなっているエルメスのスカーフ「カレ」。1937年の発売から毎年約300種が発表されているという。

写真:映画「東京島」の1場面拡大映画「東京島」の1場面

 無人島に漂着した1人の女と23人の男のサバイバル模様を描いた映画「東京島」で、女優・木村多江(39)とエルメスのスカーフ「カレ」が「共演」を果たすことになった。7日に行われた映画の完成披露会見では、木村が物語のキーアイテムになっているスカーフをまとって登場。相手役の窪塚洋介(30)と福士誠治(26)もスカーフを身につけて現れ、制作秘話などを披露した。

 平凡な主婦が、次第にタフさを獲得し、男たちを利用しながら生きることへの執念を見せつけるこの映画は、桐野夏生のベストセラー小説が原作。実話がその元になっているという。

 変わり続けるヒロインを演じる木村は、「はじめは、なぜ、どうして、この役が私なんだろうと。そのわけが知りたくて演じ始めました。でも、自分も島に残されたなら、本性がむき出しになるのかも」と話す。島の部分の撮影は、沖永良部島と徳之島で行われ、延べ40日間の合宿生活だった。「台風などに見舞われ、実際に生命の危機を感じることもありました」と苦労話を紹介した。

 オレンジをベースとし、地図柄に鮮やかなストライプを施した「カレ」は、物語で重要な役割を果たしている。旗として結び付けられたり、バッグとして、または頭に巻きつけたり。ヒロインにとっては都会での過去の生活の象徴でもあり、また島での「相棒」でもある。「子供が手放せない毛布のように、安心感を与えてくれる、単なるモノを超えた存在になりました」と木村。

 ヒロインの敵役として異彩を放つ窪塚は、より原作に近づけるため、衣装は亀の甲羅を背負うことを自ら提案した。それが後段、ひょんなことでスカーフをワンピースとして着ることになり、「やっと人並みの衣装になったとうれしかった」と笑った。

 謎のリーダーという役回りの福士は、「名前を三つも持つ役柄なんです。あったかい面と憎たらしい面の両極端が見もの」と話した。

 映画はこの夏の公開予定。スカーフは今月8日から、全国のエルメスショップで販売されている。同社が日本映画とタイアップするのは初めて。カレはフランス語で「正方形」の意味。(アサヒ・コム編集部 柏木友紀)

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