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〈映画大好き!〉メトの最新作オペラを映画館で「観劇」

2010年4月30日

写真:「アルミーダ」から。主演のルネ・フレミング(左)拡大「アルミーダ」から。主演のルネ・フレミング(左)

 米ニューヨーク・メトロポリタン歌劇場(MET)の最新シーズンのオペラをスクリーンに映す「METライブビューイング」。今季最後のロッシーニ作「アルミーダ」が5月22日から、東京・築地の東劇など10館で公開される。METを代表するソプラノ歌手ルネ・フレミングが主役アルミーダを演じる。

 魔女アルミーダは、自身のダマスカス女王の地位が狙われていると、十字軍の勇士に助けを求める。その中に、かつての恋人リナルドがいた。ライバルを決闘で退けた彼だが、戦場で戦うか恋愛をとるか迷う。アルミーダは愛をつなぎとめようと懸命になる。

 華麗な舞台を、臨場感たっぷりに大画面に映し出す「METライブビューイング」の映像はMETが制作し、松竹が2006年末から劇場での上映を始めた。舞台の「再現」でなく、「別個」の作品に仕上げる試みが、観客の本物志向に応えているようだ。

 観客を入れた生の舞台公演を、高画質映像と5.1チャンネルの音響で映像化している。出演者の迫力ある歌声が全身に響く。細かな表情の変化もアップで映し出される。

 字幕入りで、舞台裏での俳優やスタッフへのインタビュー、幕あいの舞台転換の映像も織り込まれる。チケット代は3500円。気軽に映画館で「観劇」できる。

 今季(09年11月〜10年5月)はプッチーニ「トゥーランドット」、R・シュトラウス「ばらの騎士」、ビゼー「カルメン」、ベルディ「シモン・ボッカネグラ」など。1作品1週間(1日1回)という限られた上映形態だが、今季の観客数は6万人を超えた。最も人気のあった「カルメン」は新宿ピカデリーの580席が連日ほぼ満席だったという。来季は館数を増やすことを検討中だ。

 ご本家METで今秋から公演される新演出オペラも随時、上映予定だ。ワーグナー「ニーベルングの指環(ゆびわ)」から「ラインの黄金」「ワルキューレ」、ムソルグスキー「ボリス・ゴドゥノフ」、ロッシーニ「オリー伯爵」など。ライブビューイングを通じ、オペラファンの開拓も狙う。

 松竹演劇開発企画部の片岡佑輔さんは「オペラは劇場で見なくては、という人は多いが、ライブビューイングは映像や音、舞台の空気や臨場感も本物志向に応えられる。その魅力を広く知ってもらうには、デジタルの映写機など映画館のインフラ整備が欠かせない」と話した。

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