ジャズピアニストのアキコ・グレースが、2年ぶりのアルバム「グレースフル・ヴィジョン」(コロムビア)を出した。自らが目指す音楽性を再認識する作品になったようだ。
東京芸大楽理科を卒業後、米バークリー音大で学んだ。ニューヨークを拠点に活動し、02年のデビュー作からニューヨーク3部作と呼ぶピアノトリオのアルバムを出した。「様々な国の人と音を通じて会話をする喜びを感じ、いまの自分を培ってくれた場所です」
10枚目となる今作は、その「原点」での録音。トリオは久々だ。12曲中6曲がオリジナル。シューマンの「トロイメライ」などクラシックも2曲取り上げた。11曲目には4分18秒にも及ぶ「空白」も。
「私の中に表現したい音楽があり、それをジャズという方法を使って表している」。そのイメージを「cure」という単語で表現する。
「ホッと出来て、自分の内側に戻っていけるような感覚。それが私の求める音楽の美ではないかと感じています」
発売記念ライブは20日に静岡のライフタイム、10月1日に東京・六本木のSTB139スイートベイジルなどで。(西正之)