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デビュー37年 石川さゆり 「歌探し」の旅、果敢に

2009年4月9日

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写真石川さゆりさん=門間新弥撮影

 デビューから37年目。石川さゆりが、新たな歌との出会いを求めて意欲的だ。3月に出した新曲「惚(ほ)れたが悪いか」は、「天城越え」をほうふつとさせるひずんだギターをバックに女の情念をドラマチックに歌い上げた。5月20日発売予定のアルバム「さゆりⅳ」ではさらに多彩な「情(じょう)ある女」を描き出す。

 新アルバムは、日陰の女の切ない情緒あり、「竜馬よ、黒船ひとつ買(こ)うちゃろか」と気宇壮大な曲あり。さゆりワールドを堪能させる。

 渡された曲を「はい」と歌うタイプではない。「こんなにスタジオにいる時間が長い歌い手はいないかも」と笑う。「作家やミュージシャンと一緒につくり上げていくのがすごく楽しい。時に天から降ってくるメロディーや言葉など、その時々の空気感の中で生まれるものを大切にしています」

 5月には福岡の博多座に初登場し、「長崎ぶらぶら節」のヒロイン、芸妓(げいぎ)・愛八(あいはち)を再演する。初めての本格的な芝居として06年に挑み、芸能生活の転機となった舞台だ。「実在した愛八が郷土学者と歌探しをする物語。歌探しを続けてきた自分とも重なりました」

 10年がかりで111曲に取り組み、07年に完結したアルバム集「二十世紀の名曲たち」も歌探しの大きな成果だ。だが、アンテナは歌にとどまらず、今も幅広く張り巡らせる。「ぶらぶら節」の劇中では、門司港が発祥とされるバナナのたたき売りを盛り込む。

 「歌に限らず、日本には面白い話芸や芸能がたくさんある。ファンが『えっ!?』と言って下さることにトライしてみたい」

 新しいことに挑む緊張感をむしろ楽しんでいる。「ストレスなんて言葉に惑わされたくない。きつくないことって大概は面白くない。緊張感と、乗り越えたときの解放感。これからも、私はその繰り返しかもしれません」

 過去のヒット曲にも、新たな血が通ってきたという。

 「自分と歌との距離や角度が変われば、いろんな景色や思いが見えてくる。たとえば77年から歌っている『津軽海峡・冬景色』も、飽きないですかとよく聞かれるけれど、私は飽きないですね」

 進化を続ける歌姫から今年も目が離せない。(藤崎昭子)

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