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62歳のジェーン・バーキン、娘との日々、亡き人追憶

2009年8月27日

 大人に成長した3人の娘たちを気づかい、英国で生まれ育った子供時代への郷愁を語る62歳がいた。フランスの歌手ジェーン・バーキンがパリの自宅でインタビューに応じた。「年齢相応の女性でいたい」。そんな飾らない生き方を自らつづった新曲を携えて9月、2年ぶりの日本公演に臨む。

 「私はサンドイッチのよう」。そんな冗談で近況を表した。

 仏ポップカルチャーで一世を風靡(ふうび)し、一緒に数々のヒット曲を生んだ2人目の夫、故セルジュ・ゲンズブールの記憶はいまも強烈だ。一方、最近は、セルジュとの間にもうけた次女シャルロット・ゲンズブール(38)がカンヌ国際映画祭で女優賞を受賞して注目を集めた。

 亡き人と次世代。その双方にまつわる豊富な話題に「サンドイッチ」された日々は、まんざらでもなさそうだ。

 3人の元夫との間に娘が1人ずつ。長女で写真家のケイト・バリー(42)、三女で女優のルー・ドワイヨン(26)も含め3人ともパリ在住だ。4人の孫ともしばしば会う。インタビューの前夜は、海外に出かける準備をするシャルロットの元に行っていた。「午前2時まで一緒だったから、疲れ気味」。正直な人だ。

 今回のツアーでは、男性用のパンツ、シャツに、ネクタイを締めたいでたちで登場する。髪もばっさりと短く切った。「子供のころ、男の子のようになりたくて兄の服をよく着ていた」

 新作アルバム「冬の子供たち」では自ら全曲の作詞を手がけた。アルバム名と同名の曲は「秘密の庭のとげで 傷だらけ」と子供時代を振り返る。「マダム」は「売り物じゃない 値段がつかない もう神話にはなれない」と還暦を過ぎた心境をつづる。

 日本公演では、「手ぎれ」などセルジュが残した往年の名曲も披露する。「セルジュは最後まで友人でいてくれた。亡くなる前日に電話で『君のためにダイヤモンドを買っておいた』と言ってくれた」と思い出を語った。ダイヤモンドは銀行に預けてあるという。

 自宅の居間のいすに、英国の軍人だった亡き父が着たジャケットが掛けてあった。「私も年を重ねた。普通の人間として子供時代や亡き両親へのノスタルジーはある」。少しだけしんみりと語った。

 公演は9月17、18日、東京・渋谷のBunkamuraオーチャードホール。電話03・3234・9999(チケットスペース)。(パリ=飯竹恒一)

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