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ビートルズ・リマスター盤発売 ファン待望、洋楽に活気

2009年9月11日

写真日付が変わると同時にリマスター盤が発売され、列をつくったファンがいち早く購入していた=9日午前0時すぎ、東京・銀座、林敏行撮影

 ビートルズのリマスター版アルバムが9日、世界一斉に発売された。87年にCD化されて以来、音質を向上させたファン待望のリマスター盤がアルバム単位でリリースされるのは初めて。国内の出荷枚数は100万枚を超えたといい、低迷する洋楽市場を活気づかせている。

■イベント続々 若者層開拓

 「スリー、トゥー、ワン。ザ・ビートルズ」。9日午前0時、東京・銀座にビートルズファンらの歓声が響いた。

 いち早くCDが買えるよう、山野楽器銀座本店が企画した特別販売。ミュージシャンのサエキけんぞうらがイベントを盛り上げ、足を止めた通行人を含め100人ほどの人だかりができた。

 小学生のころからビートルズを聴いてきたという東京都台東区の会社員、前野広史さん(49)は、いったん帰宅してから同店に駆けつけた。「特別な雰囲気を味わいたかった。活動期間は短いのに、音楽性が非常に変化しているからいつまでも楽しめる」

 並んだのは中高年だけでない。さいたま市の会社員、龍輪剛さん(30)は「リアルタイムでないけど、小4で初めて聴いてからのファン。60年代とは思えない格好良さ。いま聴いても新鮮」と話した。

 今回発売されたのは全オリジナルアルバム13作と、アルバム未収録曲集「パスト・マスターズ」の各アルバム。加えて、これらをひとまとめにしたボックスセット(3万5800円)と、モノラル音源でのアルバム11作のボックスセット(3万9800円)。発売するEMIミュージック・ジャパンによると、ボックスセットのCDも1枚ずつ数えると、すでに100万枚以上を出荷したという。

 なぜ、新作ではないのにこれだけ盛り上がるのか。発表当時レコードだったロックやポップスの「名作」の多くはいったんCD化され、90年代後半ごろからはリマスターによって音質を向上させた再発盤が次々と発売されてきた。しかし、ビートルズはアルバム単位でのリマスターがされず、数少ない手つかずの大物となっていた。

 リマスター作業はロンドンのアビーロード・スタジオで4年かけた。初めてCD化された87年当時よりデジタル加工技術も上がり、原音により近いサウンドという。EMIミュージック・ジャパンで宣伝を担当する野口由香さんは「音に厚みと広がりがあり、改めて発見があると思います」と話す。

 発売日以降も渋谷、新宿店で関連イベントを立て続けに開くタワーレコードの谷河立朗・広報室長は「洋楽全体を盛り上げるうえで期待している。これをきっかけに、中高年のファンが音楽に戻ってくると共に、20世紀を代表する文化であるビートルズを若い人にも知ってもらいたい」と話している。(宮本茂頼)

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