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N響とタッグ「楽しみ」 80歳の指揮者アンドレ・プレビン

2009年11月14日

写真拡大老いを感じさせないアンドレ・プレビン=吉田写す

 指揮者、作曲家、ピアニストとして縦横無尽に活動する80歳、アンドレ・プレビンが9月、NHK交響楽団の首席客演指揮者に就任した。「フレンドリーなプロ集団と新たなタッグを組めるのが楽しみ」と語る。

 10月の就任披露公演で演奏したのはリヒャルト・シュトラウスの「家庭交響曲」。作曲者自身のにぎやかな家庭の日常を音に写し取った異色作だ。プレビンは、幸せな一日を回想するかのように控えめなタクトで始め、終盤に向けて大きな物語を紡ごうと試みた。「こういう曲ではむしろリハーサルを楽しみたい」

 時代の流れに呼応しながら自らの幅を広げてきた。

 ドイツに生まれ、ナチ政権から逃れてフランスへ。10代のころはむしろジャズに親しんでいたが、パリ音楽院でクラシックの本流に身を浸す。

 のちに米国でハリウッド映画の音楽を担当。「オーケストラの少女」「キス・ミー・ケイト」「ジーザス・クライスト・スーパースター」などにかかわる。テレビのバラエティー番組でも人気者に。演奏を通じ、オスカー・ピーターソンらとも交遊を深めたマルチタレントだ。

 新しい世界への好奇心も人一倍。「若いころにコンピューターや携帯音楽プレーヤーがあったら、間違いなくとびついていた。多くのジャンルで友人をつくり、ライブ演奏を何より大切にする。その姿勢さえあれば、情報に流されることなく、むしろ人生に積極的に活用することができる」

 スーツケースにスコアを詰め込み、国から国へとわたる日々はまだまだ続きそうだ。新作オペラも作曲中という。(吉田純子)

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