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「求められる歌」が原点… いきものがかり 「ハジマリノウタ」を発売

2009年12月25日

写真いきものがかり=水野義則撮影

 2人の男性ソングライターが変化球を投げ込み、女性シンガーが左右に打ち分ける。そんな図式が浮かぶ編成だ。今年は、NHK全国学校音楽コンクールの中学校の部で課題曲になったバラード「YELL(エール)」や、ポッキーのCMでおなじみの、はじけまくった「じょいふる」をヒットさせ、ポップスユニットとして懐の深さを見せた。

 リーダーの水野良樹は「対照的な2曲を歌いきった吉岡(聖恵)の声のすごさを、僕らは最近になって再評価している」と話す。「山下(穂尊)が白色の曲を作れば僕は黒色を。そんな風に車線をとり合う曲作りのライバルがいて、歌い手は能力の限界を試される。このシステムが僕たちを成長させてくれる」

 難しい曲ほど燃えるという吉岡は、「曲ごとにいろんな主人公がいるけれど、自分がそれに成りきったり感情移入しすぎたりせず、語り手のようにある一定のところにいたい。それが、より多くの人に聴いてもらうために必要だと思う」。

 路上ライブが3人の出発点。どんな曲を人々が求め、足を止めて聴いてくれるのか。それを感じ取ろうとする姿勢は、結成以来、変わらないという。10周年を締めくくって23日に発売した4枚目のアルバムは、題して「ハジマリノウタ」。ヒットナンバーだけでなく、山下が10代の終わりに作った曲も収めた。

 「アレンジは新しくなったけれど、曲調や詞は同じ。英語詞にトライしたり、凝った日本語を入れたり、曲を作るのが楽しかった。これからも同じように純粋に楽しんで作っていけたらいいなと、それだけです。演歌的な要素やヒップホップなども盛り込んでいきたい」と山下。

 全国の中学生が「YELL」に取り組むひたむきな姿に触れ、プロとしての決意もさらに固まった。「自分たちの曲が大切に大切に歌われている現場を目の当たりにして、月並みですが、本当に幸せだった。10年後に彼らが『YELL』を振り返るとき、この世界に自分たちがいられたらいいですね。僕らが影響を受けたミスチルやドリカムのように」(水野)

 大みそかには2度目の紅白歌合戦に出演する予定だ。来年3月には全都道府県を回る半年がかりのツアーを始める。

    ◇

 水野良樹(ギター)と山下穂尊(ギター、ハーモニカ)が1999年2月に結成し、11月に吉岡聖恵(歌)が加入。2006年に「SAKURA」でデビュー。「帰りたくなったよ」「ふたり」などJポップど真ん中のヒットを連発している。

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