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力まず風通し良い響きに ラブサイケデリコが新譜

2010年1月22日

写真拡大ラブサイケデリコのクミ(右)とナオキ=郭允撮影

 今年でデビュー10周年の2人組、ラブサイケデリコが新アルバム「ABBOT KINNEY(アボット・キニー)」を発表した。旅の途中でぽろっと弾いたギターのような風通しのいいアコースティックサウンドが、北風に凝った肩をほぐしてくれる。

 アボット・キニーは、米ロサンゼルスにある通りの名前。2008年、2人は米国でアルバムを発売し、ロスで3カ月間生活した。ギターのナオキは「ふらっとライブに行ってはミュージシャンに声をかけて仲間になったり、彼らをブッキングして自分たちのライブをしたり。音楽がすぐそばにある日常を、持って帰りたかった」と語る。

 前作「ゴールデン・グレープフルーツ」では、テレビでもおなじみの「フリーダム」などハードな響きが印象的だったが、今回はより自分たちが素のままでいられる自然な響きを追求した。プライベートスタジオで1年かけて制作。ギターやベースはもちろん、ペダルスチールを教則ビデオで学んで取り入れるなど、ほしい音は基本的に他人に頼らず2人で積み重ねた。

 もともとスタジオワークは苦にならない。丸1カ月のオフがあっても、結局スタジオに通っては2人でセッションしたりカバーを楽しんだり。ボーカルのクミは「音楽は絶対楽しい。もっと音楽を知りたいし、仲良くなりたい」と言う。「『自分の歌』という執着はない。歌はサウンドの一部。録(と)り直すとしてもそれは曲に忠実な音や響きにたどりつくため」

 ナオキは「この1年、米国の音楽家だけでなく、泉谷しげるさんや佐野元春さんなどヒーローとたくさん出会った。音楽を通してなら自然にコミュニケーションできる。これからも出会いを重ねていきたい」。

 2010年の抱負を聞くと「こんぐらいのノリがいいね」「とりあえずスタジオ行くか」「いっぱいライブやりたいね」と異口同音。余分な力みのないところは、アルバムの響きそのものだ。(藤崎昭子)

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