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「心のモンスター解き放て」坂本美雨からアラサー女性へ

2010年5月30日

写真:坂本美雨拡大坂本美雨

 ミュージシャン坂本美雨(みう)が19日、新アルバム「ファントム・ガール」を出した。都会で暮らす女性の一日を描いたサウンドをイメージした。朝もやのように浮遊感のある歌声が、電子音飛び交うエレクトロニカポップと軽やかに共鳴する。

 ニューヨークの新鋭音楽プロデューサー、デイブ・リアンと初めて組み、音を練った。出会いはインターネット上。動画投稿サイトで彼の音楽にひかれ、いつか共作をとコミュニティーサイトにメールを送り、とんとん拍子で対面に至ったという。「彼はアーティスティックでありながら、ビジネスマン的な面も。まず聞かれたのは『作品のターゲットは誰?』でした」

 テーマにしたのは、5月に30歳になった自分と同世代の、都会の女性たち。「ストレス時代を懸命に生きる彼女たちが秘めた本能や衝動とは。キュートだけど毒もある、そんな生き物をみんな心の中に飼っている。それを解き放ってみたかった」。ジャケットに登場する乙女でどうもうなモンスター「ファントム」はその具象だ。企業広告やCDジャケットのデザインを数多く手がけるアートディレクター、森本千絵が造形した。

 「父(坂本龍一)は、ほぼ初めて感想をくれました。『意欲的だね』と。強い意志をもって明るい作品にチャレンジしたことに気付いてくれたのがうれしい。母(矢野顕子)はまだ聴いてないようですが、人づてに好評だと知ってくれたようです」

 音楽だけでなく、舞台での演技、ダンス、文章と、活動の幅が広い。「両親のような、一つのことを突き詰めてきた職人型ではない。そのコンプレックスもあるけれど、今の時代だからこそできることも多い。色々チャレンジし続けたい」

 周りを見渡し「しんどい毎日に、心身を病む女性も多い。音楽を発表することの責任も感じる」という。「自分が音楽に気持ちを楽にしてもらったように、ちょっとでも励ましになったり、幸せにしたりできればうれしいですね」(藤崎昭子)

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