AKB48で3人目のソロ歌手デビューを果たした。それも演歌でだ。
2010年のAKBのカラオケ大会イベントで、Jポップを選曲するメンバーが多いなか、「津軽海峡・冬景色」を歌って優勝した。先にソロデビューした板野友美、前田敦子に知名度では劣るが、歌唱力でチャンスを引き寄せた。
幼いころから、一緒に暮らす祖父母の部屋からしきりに、都はるみや北島三郎が流れてきた。モーニング娘。など普通の女の子らしい流行歌も好きだったが、「感情が込められていて、簡単に聞き流せない」という演歌はずっと耳になじんでいた。
♪あの人を忘れられたら この旅は終わるのに――。今月発売のデビュー曲「無人駅」は未練がましい失恋の歌。17歳にとっては難しい大人の世界だったが、イメージできたのは、マンガやアニメを偏愛するオタク趣味で培った「豊かな想像力があったから」。「今期のアニメでは『妖狐(いぬぼく)×僕SS(シークレットサービス)』がきてますね」と無邪気にしゃべる表情と、着物姿のギャップがおかしい。
AKBの仕掛け人、秋元康がかつて手がけたおニャン子クラブから、演歌歌手として城之内早苗がはばたいた。再来となるか。(宮本茂頼)