秋尾さんの自宅書斎には創刊号約1400冊を集めた専用の棚がある=東京都練馬区、黒川写す
東京都練馬区の元広告会社員、秋尾暢宏さん(69)は40年近く、雑誌の創刊号を集めてきた。その数、約1400。「社会の動き、流行、文化をつかむ手段として役に立った」と目を細める。ただ、そろそろ集めるのが大変になり、譲り受け先を探している。
創刊号は自宅地下1階の書斎に並んでいる。経済、ファッション、旅行、車……1冊ずつ透明のポリ袋に入れ、分野別に整理している。
興味を持つきっかけになったのは、69年創刊の「日経ビジネス」だった。高度経済成長期のまっただ中。創刊間もない同誌には「70年代をどう生きる」をテーマにした企業トップの意識調査や、80年代の技術を予測した記事が盛り込まれ、読み応えがあった。
その後、書店で創刊号を手にするうちに、「創刊誌は出版社が力を入れ、豪華版が多い。時代の動向が分かる」と集め始めた。
ファッション誌「CanCam」(小学館)や、写真週刊誌の草分け「フォーカス」(新潮社)など多い年には約100冊を買い集めた。「全国で出版された創刊号の2分の1か3分の1を集めたと思う」という。
「PLAYBOY日本版」(集英社)のように休刊が決まった雑誌も少なくない。「時代の趨勢(すうせい)として仕方ないのかもしれないが、寂しいですね」
譲り受け先は図書館でも、個人でもいいが、大事に保存してもらうため有償でと考えている。問い合わせは秋尾さんのメール(aki-nobu7739@vega.ocn.ne.jp)へ。
(黒川和久)