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「一切、かくまってない」酒井容疑者との接触、事務所社長否定

2009年8月9日

写真「うそをつかず、すべて話しなさい」。「サンミュージック」の相沢正久社長は、酒井法子容疑者へメッセージを述べた=9日午前9時過ぎ写真「ひと声かけてくれれば」と悔やむ相沢正久社長

 酒井法子容疑者が覚せい剤取締法違反(所持)容疑で逮捕されたことを受け、所属事務所「サンミュージック」の相沢正久社長は9日午前、東京都内の事務所で会見した。改めて騒動をわびたうえで、失跡中だった酒井容疑者との連絡を一切否定した。(アサヒ・コム編集部)

【動画・前編】酒井容疑者逮捕 事務所社長会見【動画・後編】「まず、しかりたい」

 冒頭で謝罪した後、社長は次のように述べた。「マスコミの報道でしか酒井の状況を知ることができず、今の時点でも酒井本人と話ができていない。自ら出頭したというニュースを聞き、すべてを話してくれると信じ、捜査状況を待つしかない。様々な意見をたまわっているが、真摯に受けとめ、対処する」

 以後の会見での主なやりとりは、次の通り。

――移送される姿は見たか

 テレビで見た。まず、心配したのは、お子さんと本人がとんでもないことにならないように、と。本人が出頭し、内心ほっとした。包み隠しなく、すべて話しなさい。今は容疑者だが、やったにしても、やらなかったにしても、今、大事なのはうそをつかず、すべてを話すこと。

――出頭の際、酒井容疑者はいっしょにいた弁護士に説得されたようだが

 弁護士は、うちでは手配していない。たぶん、本人の親族が手配したのではないか。

――連絡がとれていたのか

 テレビ報道では、7日ぐらいから弁護士が連絡をとっていたという話。推測でしかないが、かなり報道が大きくなっているから、どこに出頭すれば一番よいか、弁護士が考えながら、話していたのではないか。

――社長が呼びかけたのに、一報もなかったことに対して

 彼女としては、今までの僕とのつきあい、14歳の彼女をスカウトして、つらいときやお父さんやマネジャーが亡くなったとき、相談相手になり、見守った。これだけの騒動になってしまい、連絡ができないという心境が、大きな要素ではなかったか。迷惑をかけたことを、どう説明したらいいのか答えが出なかったのではないか。

――裏切られた思い?

 裏切られたというより、その心境を分かってやりたい。あんなに気遣いする子はいない。オーディションに落ちたのを僕らが拾って、プロジェクトを作った。ひとしおの部分があった、僕としては、水くさいな、なんで相談してくれなかったのかと考えたが、半面、だからこそ、僕には電話をかけられなかったのではないか。

――酒井容疑者が容疑を認めていることについて

 容疑を認めているということも聞かされていないので、取り調べの推移を見たい。

――今、思えばという変化に気づいたか

 いつも、スタッフの前では明るい子だった。自分がつらくても、僕らの前では明るい顔をしている。7月中旬に最後に会ったが、明るい感じで接してくれた。ただ、ちょっとやせていた部分があったので、「お前、めし食べてんのか、食事だけはきちんとしなさい」と言った。

――いつごろから、やせてきた?

 その前は全然、感じなかった。お子さんの世話もあるので、結構、神経も使っているのではないか。もともと、たくさん食べる子ではなかった。親心みたいな注意、アドバイスだった。

――夫婦関係、別居について聞いていたか

 一切、聞いていない。けんかをして、お子さんとホテルに泊まったことがあるとは言っていた。今年の春ぐらい。

――夫婦に亀裂が入っているという印象を受けたか

 あまり立ち入ってはいけない部分。彼女から言ってこない限り、触れてはいけないと思っていた。

――うまくはいってなかったという印象は

 お子さんを連れて(ホテルに泊まる)ということは、相当、何か、いろいろあったんじゃないか。お子さんを連れていくということは、家の中で見せられない部分、暴力を振るうということはないと思うが、だんなさんの行動で、お子さんを遠ざけなきゃ、ということもあったのではないか。

――夫婦仲がうまくいかなかったことが薬物につながった?

 分からない。

――芸能活動で悩んでいたとか、壁にぶつかっていたとか?

 それはない。ただ、たまたま番組(出演)の申し出があったとき、子どもを殺してしまう役は、私の心情としては難しいなと言っていた。それぐらい、子どもさんに対する思い入れが強い。

――事務所として、変化を感じ取れなかった?

 その通り。ただ、相手が10代のお子さんだと付きっきりということもあるが、38歳で子どももいるし、結婚もしている社会人。私生活に関しては、大人としての実践を重んじている。もちろん、覚せい剤の(一般的な)問題は、前々から話はしている。

――(酒井容疑者)本人に話したことがあるのか?

 面と向かって説教口調で言ったことはない。タレントは知名度が高く、社会に与える影響が大きいから、気をつけなくてはいけないと、ほかのタレントにも言っている。

――酒井容疑者は何と答えたか

 そうですよねと、言っていた。

――処分は考えているか

 これからの推移を見る。起訴になれば、当然、処分として、たとえば解雇も含めて(結論を)出さなくてはならない。

――(CMのクライアントなど)契約各社へのあいさつは?

 各社さんとも、酒井はどうなるんだろうと、(対応を)まだ控えているようだ。こういう騒動になったので、真摯におわびを申し上げなくてはならない。

――解雇も視野に入っている?

 これだけ影響を与えたので、そういう処分も取らざるをえない。社会への影響度や、彼女がやったことは公序良俗に反しているので、しっかり本人に受けとめてもらい、猛反省してほしい。処分することは当然で、彼女も分かってくれる。猛反省して罪の大きさを感じ取ってもらい、しっかりと更生してほしい。これで人生が終わるわけではない。一児の母として、ご長男の将来もある。こういう商売をやめたとしても、お母さんとして、社会人として立派に更生してほしいし、更生させたい。

――ずっと、支えていくのか

 ともかく、すべて包み隠しなく、しゃべってもらいたい。罪を憎んで人を憎まず。やったことに対し、芸能人としてどんな影響度があるのか、よく反省してほしい。今後、どうやって生きていくべきか、真摯に考えてもらいたい。

――6日間の行動、出頭までの経緯をまったく把握していないのか

 お子さんが見つかったとき、赤坂署から連絡があった。間違いなく本人と確認して以降、逮捕状が出たとか、一切(連絡は)聞いていない。

――酒井容疑者夫妻の家族からも連絡がなかったのか。弁護士と家族に付き添われているとの報道があった。出頭を家族は知っていたのでは?

 昨日、弁護士からだと思うが、うちのマネジャーに「きょう、出頭させて終わりました」という連絡が入り、僕に電話がかかってきた。

――(社長は)高相祐一容疑者(同容疑で逮捕)の母と相談して捜索願を出した。酒井容疑者が高相容疑者の両親に連絡して弁護士へという経路。酒井容疑者とまったく連絡をとりあっていなかったのか。

 高相さんの方と確認がとれていないが、酒井サイドの弁護士だと思う。

――足首のタトゥーに気づかなかった。

 はがしたりできるファッションかなと思ったことはある。でも、たぶん、入れ墨じゃないですか。

――酒井容疑者と、逮捕された弟の間に親交はなかったのか

 (弟の存在は)まったく寝耳に水。酒井(容疑者)本人やお母さん、お父さんの存命中にも聞いたことはない。まったく一人っ子だと思っていた。お父さんがなくなったとき、酒井(容疑者)は18歳。8歳離れているということは、(そのとき弟は)10歳。お父さんの山梨での葬儀にも呼んだはず。お父さん自身が何回か結婚、離婚を繰り返している。(酒井容疑者本人も弟を)たぶん、まったく知らなかったのではないか。

――中国にも大きな衝撃を与えているが、ひとこと。

 台湾、香港、中国の方、大騒動になって申し訳ありません。98年、00年のコンサート、日中友好年のコンサートでは、みなさんが応援してくれた。あの方たちの熱意や情熱、思い入れは、よく分かっている。謝っても謝りきれない。判決が出ることになっても、酒井本人はみなさんに感謝している。温かく思い出してもらえれば。

――直接、会ったら何と言いたい?

 まず、しかりたい。だが、直っていかねばならないし、救ってもあげたい。23年の長いつきあいの中でも、本当に自分を追い込み、苦しいときに一報をくれなかった。ひと声かけてくれれば、励ましの言葉もかけられたし、もっと早く出てこられるきっかけになったかもしれなかったのが残念。

――事務所の関係者がかくまっていたことはないか?

 いっさい、ございません。(かくまっていたら、自分は)もっと、安心した顔をしていると思う。

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