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「勧進帳」全国制覇へ 幸四郎「正念場の始まり」

2010年5月26日

 弁慶役として千回以上の上演を重ねている松本幸四郎の「勧進帳」が、7月から始まる松竹大歌舞伎の地方巡業(全国公立文化施設協会主催・東コース)で、全都道府県を制覇する。

 幸四郎は「勧進帳」の弁慶には16歳で初めて挑み、2008年の奈良・東大寺において千回の上演を達成した。これまで上演していなかった山形県、栃木県、群馬県、福井県を経て、7月29日の茨城県土浦市で、すべての都道府県での上演を達成する。

 幸四郎は「東京の歌舞伎座も大事だが、見たい人のそばに行って演じるのが大切なことと思っている。地方巡業はドサ回りなどと言われるが、手を抜くと客の鋭い目にはわかってしまう。歌舞伎座がない3年間こそ、役者にとっての正念場。いかにいい歌舞伎を見せるかのスタートだ」と語る。

 「勧進帳」は、祖父七代目幸四郎、父白鸚と、3代にわたって演じてきた。

 「祖父が、それまで人気のなかった『勧進帳』を1600回も演じて人気演目にした。弁慶が義経に仕えてみちのくに旅するのと同じように、地方への旅では芝居への思いが一点に絞られる。どんな会場でも観客を感動させるのが名優。歌舞伎座の花道を歩いている気持ちで挑みたい」

 昼の部は「勧進帳」のほか「恋女房染分手綱」、夜の部は「雨の五郎」「祇園一力茶屋」「近江のお兼」。梅玉、魁春、高麗蔵、松江、錦吾、宗之助らが共演。(小山内伸)

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