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「名人より達人目指す」 六代目三遊亭円楽襲名の楽太郎

2010年2月28日

写真「時代に必要とされる芸人になりたい」と語る三遊亭楽太郎

 三遊亭楽太郎(60)が3月に六代目の円楽を襲名する。披露興行は同月21日から年内いっぱい続く。「名人上手より達人を目指したい」と抱負を語る。

 3月に放送されるテレビ番組の事前収録などで、すでに「円楽」として仕事をしているが、実感はわかない。

 「まだ気分は楽太郎。『円楽太郎』くらいかな。呼ばれているうちに、ああ、おれは円楽なんだなと、そう思うようになるんでしょうね」

 師匠の五代目円楽から襲名の話を聞いた時には戸惑いもあった。「『楽太郎』の名前で、子供は子供なりの商売をしていたわけだから。でも、一種の親孝行かなと思って受けたんです」

 五代目は「名人」の呼び声も高かったが、楽太郎は「僕は名人上手は目指しません」と言い切る。

 「それよりは達人を目指したい。どんな出番に出ても、客を納得させられる芸人。どんな場所でも自分のやりようでうまくやる芸人。芸人の顔をそろえる時には必ずそこにいる芸人。その時代に必要とされる芸人。滑稽(こっけい)噺(ばなし)も人情噺もできる芸人……」

 達人とは、商売人でもあるのだそうだ。「だから僕は円朝ものはやらない。やっても得をしない噺だから。ああいう噺をやるのは名人や上手。僕はもっと小回りが利いて、『あの人のあの噺はいいね』と言われるネタを何席も持っている人になりたい」

 落語協会から脱退後、一門が寄席の定席に出られなくなった時に、五代目は積極的に地方公演を行い、人脈と実績を築いた。楽太郎も毎年秋にプロデュースしている「博多・天神落語まつり」がすでに3回を数え、独自の人脈をつくりつつある。

 五代目は、師匠円生から「落語家は50年やらなきゃ駄目だ」と言われた通り、52年現役を続けた。「僕は楽太郎の名前で40年やってきた。円楽であと15年やりたい」

 東京での襲名披露興行は、3月21日〜同30日夜の部、新宿末広亭▽4月1日〜同10日昼の部、浅草演芸ホール▽同11日〜同20日夜の部、池袋演芸場▽同11日〜同15日昼の部、国立演芸場。地方公演の問い合わせは電話03・3584・4684(星企画)。(篠崎弘)

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