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インタビュー

自然が育んだ演技派の娘役、花組・野々すみ花

2009年5月2日

  • 取材・文:さかせがわ猫丸/撮影:岸隆子

写真拡大自然に囲まれてのびのび育った野々すみ花さん=撮影・岸隆子

写真拡大着ているのは『オグリ!』のお稽古で使っている着物=撮影・岸隆子

写真拡大「清く正しく美しく」の額の前で=撮影・岸隆子

写真普段の表情は、とても柔らかです=撮影・岸隆子

写真『オグリ!』の役柄「照手姫のイメージで」とお願いすると、スキッとした表情に=撮影・岸隆子

 2005年春、宝塚歌劇団花組公演『エンター・ザ・レビュー』の初舞台生ラインダンスで、若い子の区別がつかない私の目に、なぜか光り輝いて見えた一人の少女。ちょっと泣きが入ったような笑顔のその子に、どうしても引きつけられてしまう。これがいわゆるスターオーラか?と感動した忘れられない出会い…それが野々すみ花さんでした。その類いまれなる演技力から、彼女はきっと伝説の娘役になる、そう感じている方はたくさんいらっしゃるのではないでしょうか。この夏に宙組主演娘役となることが決定し、ますます魅力を開花させる野々さんにインタビューしました。

 ――実家は緑豊かな京都郊外だそうですね。

 家のまわりが畑と田んぼしかなくて(笑)放課後はバレエのお稽古や部活を終えてから京野菜を作るお手伝いをしていました。今は子どもの頃から憧れた街に住み、武庫川を望む大橋や花の道を毎日歩ける幸せをかみしめています。どちらも自然豊かな京都と宝塚、私にとって大切なふるさとが2つも出来て嬉しいですね。

 ――宝塚に入ろうと思ったきっかけは?

 小学生の時、テレビでたまたま観て、その華やかな雰囲気と夢の世界に大感激!  絶対ここに入ると決意し、それからは宝塚一筋になりました。舞台に立つようになった今は、他の組を観劇するといろんな娘役さんを見て勉強にもなりますし、変わらず夢の世界に浸れます。

 ――花組『落陽のパレルモ』で、主人公の子ども時代に研1で抜擢。その後も数々の難役に挑戦されていますが、役づくりに工夫されていることはありますか。

 頂いた役の性格や一日の生活を想像して日記のように書き出し、体になじませています。役になりきりすぎると自己満足で終わってしまうので、いかにお客様と会話をしながら演じるかの加減が難しいところだと思います。

 ――家族に様々なアドバイスがもらえると伺いましたが…

 私は三人姉妹の長女ですが、下の小学生の妹が大の宝塚ファンで、毎回、私の舞台を観ては、色々と感想を言ってくれます。
 演出家の木村先生は「純粋な子どもが観て楽しめるのが本当にいい作品」とおっしゃっていましたから、その意味を深く考えて作品をつくって行きたいと思います。

 ――舞台に立っていて、どんな瞬間に喜びを感じますか

 やはり温かい大きな拍手をいただいたときでしょうか。そして、大劇場ではパレードになると客席が少し明るくなりますが、その時にお客様の笑顔を見ると、私のほうまで嬉しくなり感動してしまいます。バウホールはまた違った魅力があって、舞台と客席の一体感をすごく感じることができます。今度の『オグリ!』も今からワクワクしています。

 ――ただいまそのお稽古が真っ最中、日本ものは初めてだそうですね。

 所作からセリフの言い回しまですべてが初挑戦なので、日々試行錯誤を繰り返しています。毎日とても充実していますね。主演の壮さんは、みんなをドンと受け止めリードしてくださるとても頼もしい方で、私も必死について行ってます。従来の日本ものとは一味違うファンタジー性のあるお芝居で、きっと多くの方に楽しんでいただけると思いますので、ぜひ観にいらしてください。

     ◇

 宙組主演娘役に就任という初めての組替えを目前にした今、多くの人々に支えられていることを日々実感するという野々さん。新しい仲間との出会いを楽しみにしながらも、今はバウホールでの最後の花組公演に全力投球中! 変幻自在な野々さんは、あらゆる役柄で、これからもますます私たちを楽しませてくれそうです。

     ◇

【公演案内】 ミュージカル『オグリ! 〜小栗判官物語より〜』脚本・演出:木村信司 〈宝塚バウホール〉:5月8日〜19日(詳しくは宝塚歌劇公演案内へ)/〈日本青年館大ホール〉:5月26日〜6月1日(詳しくは宝塚歌劇公演案内へ

     ◇

【プロフィール】 野々すみ花(のの・すみか):2月27日生まれ。京都府出身。2005年3月『エンター・ザ・レビュー』で初舞台。身長161センチ。愛称「すみか」。花組に所属しているが、宙(そら)組の現娘役トップ・陽月華(ひづき・はな)さんが7月に退団した後、宙組の娘役トップになることが決まっている。


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