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ステージレビュー

あっと驚く演出も 瀬奈じゅん宝塚卒業後初舞台

2010年5月15日

  • 文・中本千晶 写真・岩村美佳

写真瀬奈じゅんコンサート「ALive」より=撮影・岩村美佳

写真拡大瀬奈じゅんコンサート「ALive」より=撮影・岩村美佳

写真拡大瀬奈じゅんコンサート「ALive」より=撮影・岩村美佳

 5月12日、赤坂ACTシアターで幕を開けた瀬奈じゅんコンサート「ALive」(18日まで、21日〜23日NHK大阪ホールにて上演)。瀬奈にとっては、昨年末に宝塚を退団してから初の舞台だ。

 タイトルの「ALive」には、「一つのライブ」という「A Live」と、「あさこ(瀬奈の愛称)のライブ」の「A live」などの意味をかけた。また、宝塚を卒業した今、「カッコいい女」として新たな一歩を踏み出したいという思いを込めて、「Handsome Woman」という副題がついている。

 「私は何より舞台が好きなんだ」と、舞台に立てる喜びを改めてかみしめたという瀬奈。「ショーについて語り始めたら止まらない」というくらい、宝塚時代からショーへの思い入れもひときわ深い。そんな瀬奈の魅力を知り尽くした藤井大介の演出のもと、宝塚自体とは一味違う、さらに進化したショーストッパー(観客が拍手でショーを止めてしまうほど魅力あるエンターテイナー・アーティストのこと)ぶりを発揮した。

 幕が上がってまず目につくのが、「ALive」の「A」を模したという舞台セットだ。Aの間の部分が階段になっており、その最上部とAの横棒あたりの2箇所に踊り場が設けてある。この「大階段」と踊り場を駆使することで、ショー全体に立体感と躍動感が加わっている。

 斬新なセットのなかで、瀬奈の得意のストーリーダンスも随所で堪能させてくれる。本物の男性を引き連れて踊る姿は新鮮だが、相変わらずひときわ男らしくカッコ良い。

 「ファンの皆さんのリクエストに沿って選んだ」という歌は、ポップスから宝塚メドレー、これまでの瀬奈のコンサートから生まれたオリジナルソングまで、多彩なラインナップ。今回新たにつくられた「ALive」の、「私は私らしく、ジェンダー超えて」というフレーズが印象的だ。この曲もまた、瀬奈の財産として歌い継がれていくのだろう。

 注目の衣装にも「男役を卒業し、生まれ変わる私」というストーリーが感じられた。1幕の冒頭は、白のロングコートに白のパンツ、ブーツ。2幕の冒頭はワインレッドのスーツにソフト帽。いずれも宝塚の男役を彷彿とさせる衣装だ。これが、着替えるごとに少しずつ「女性らしさ」が加わっていく。

 あっと驚かされるのが、2幕の「Apasionado!!」。宝塚時代に藤井氏が演出し、絶賛を博したショーの主題歌である。スパニッシュの帽子にマントという後姿で登場する瀬奈。「あの名場面の再来か!」と期待値MAXのなか、さっそうとマントを取り、振り返った瀬奈の衣装は何と…!! キュートでちょっぴりセクシー、ニューバージョンの「Apasionado!!」に乞うご期待だ。

 ラストの衣装は、シンプルなパンツスーツに足元はミュールというさりげなさ。Handsome Womanの定義はと聞かれて、「地に足がついていること」と即答した瀬奈らしいチョイスだなと思った。新たなHandsome Womanの誕生である。

◆瀬奈じゅんコンサート「ALive」〜Handsome Woman〜

《東京公演》2010年5月12日(水)〜5月18日(火)、赤坂ACTシアター
《大阪公演》2010年5月21日(金)〜5月23日(日)、NHK大阪ホール
詳しくは、東宝芸能オフィシャルサイトへ

スター★ファイル

瀬奈さんインタビュー全文掲載

 今回の瀬奈じゅんさんのインタビュー全文を「スター★ファイル」コーナーに「宝塚退団後、初舞台へ 瀬奈じゅんロングインタビュー」として掲載しています。スター★ファイルの記事本文を読むにはAstand・ベーシックパック(月額525円)の購読が必要です。

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 (関連リンク:瀬奈じゅん オフィシャル ウェブサイト)


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