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宝塚元トップの水夏希 退団後初の舞台・ドラマへ

2011年1月11日

  • 文・写真:岩村美佳
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写真:「スミレ刑事の花咲く事件簿」製作発表より=撮影・岩村美佳拡大「スミレ刑事の花咲く事件簿」製作発表より=撮影・岩村美佳

 宝塚元トップ男役の水夏希が退団後初めて姿を現した。2010年9月に退団して以来、退団後の活動について公式に発表されることはなかったが、ついに始動。「水不足」にあっていたというファン500名をオーディエンスに迎え、「SUMIRE LABOプロジェクト スミレ刑事の花咲く事件簿」の製作発表が、このほど開かれた。

 このプロジェクトは、フジテレビジョン、関西テレビ放送、講談社、ブルーミング・グループの4社による原作本、DVDドラマ、ドラマCS ON−AIR、舞台と連動した企画であり、水が演じる女性刑事・伊原すみれが颯爽と事件を解決していくスタイリッシュな刑事ミステリーが共通コアコンテンツとなる。この主役「伊原すみれ」を水が演じるという。そして、宝塚を象徴する「すみれ」と、研究所、実験所、製作所の意味を持つ「ラボラトリー」を短くした「ラボ」という言葉をプロジェクト名とした。フジテレビアナウンサー笠井信輔、森本さやか、高橋真麻の司会進行で進められた昨年12月20日の製作発表だが、宝塚ファンである3人は研究所室長と、研究員として、今後このプロジェクトのサポーターを務めるとのことだ。製作発表には、主演の水、共演の徳山秀典、中山麻聖、原作本作者の石平ひかり、脚本の樫田正剛、演出の星田良子が出席した。犯人を探していくミステリー仕立ての作品ということで、配役は秘密のままキャスト挨拶となった。

 笠井アナの「生きていましたね」との言葉に、水は笑って「お久しぶりです」と答える。「宝塚を卒業しまして3カ月、あっという間のような、宝塚にいたことがはるか昔のような…3カ月間何もしておりません(笑)。毎日色んな、宝塚にいる間には出来なかったことをしながら楽しく、のんびりと過ごさせていただきました。そして、来年からこのような新しいプロジェクトに参加出来ること大変嬉しく思っております。宝塚の男役以外のことをやるとどのようなことが起こるのか、自分でも未知の部分がたくさんありますが、共演の皆さんからたくさん刺激を頂いて、新しい自分を発見していきたいと思いますので、どうぞ宜しくお願い致します」と挨拶。この大きなプロジェクトで新たに旅立つことを聞いた時、「宝塚の男役以外のことは初心者なので、全てのことを一から学びながら、でも宝塚でトップをやらせて頂いたことを誇りに自信に思いながら、両方気持ちをバランス取りながらやらなくてはいけない」と思ったという。

 宝塚出身の彩輝なお、えまおゆう、との共演経験がある徳山は、「宝塚卒業の女優さんの特徴を何か感じたありますか」との質問に「皆さん人として素敵な方が多いです。礼儀はもちろんのこと、プロ意識がすごく高いですね。僕も負けないように頑張ります」と答えた。そして「水さんの印象はどうですか?」との質問には「目がキラキラしていて、瞳は女性でした」という。中山は、「最初お会いしたときに、男の僕が憧れるぐらいとにかくかっこいいなぁと思いました。歌もうまいし、尊敬する部分がたくさんあります」と興奮して答えた。

 「イケメン達に囲まれて、初の舞台ドラマに挑戦する感想は?」との質問に水は、「ここで可愛い女子になっては意味がないかなと。負けないぐらいかっこいい女性刑事を、男役であったことを生かせるような刑事っぷりを発揮したいなと思っています」と答えた。これに対してイケメン2人は「出来るだけ優しい目で見て頂けたら(笑)。女性の方がハートは強いと思うんです。僕は自称ガラスのハートなのですぐ壊れてしまうので」と徳山。「すごくガッチリしてるじゃないですか〜」との水の突っ込みに「そのガラスのハートを守るために体を鍛えてるんです(笑)」と笑った。「最近周りに女々しいと言われています…。でも度胸は負けたくないと大口を叩いておきます」とこちらも控えめな中山。

 「女性として役に向き合う心構えなど、今意識していることは?」との質問には、「女性として生きていくことがあたりまえなんですけれど、今迄は違う方向を向いてあたりまえだったので、すごく難しいです。でも役にアプローチするやり方は人間として自分以外の人物の過去の記憶をインプットするということだと思うので、そういう意味では特に構えることなくやりたいなと思います。やはりその上でどんな風になっていくのかというのが本当に未知の世界ですね。練習で『ちょっと女っぽいですかね〜』と思っていたら、『全然男っぽいですよ!』と言われて…。あらら?と。そのあたりの感覚が自分でもわからないんですね。皆さんと一緒にディスカッションしながら、『それはちょっと男過ぎませんか?』と言って頂きながら(笑)色んなことを発見していきたいなと思います。切れ味のいい、ガツガツ進んでいくような勢いのある『女性』でやっていきたいなと思います」と答えた。

 原作本は会見同日の2010年12日20日に第1巻が発売され、順次隔月で第2〜4巻が講談社から刊行される予定。DVDドラマは水の女優初ドラマ主演となる。2011年5月より全4巻リリース予定で、豪華ゲストも出演予定。主題歌を水が歌う。本編発売前に、CS放送フジテレビONE TWO NEXTで「エピソードゼロ」(仮)を2011年3月に放送予定。本編より前の出来事である主人公の登場を描く。そして、やはり舞台だ。退団後初めての舞台出演となり、2011年5月、東京、大阪、名古屋で行われる。原作本、DVD、CSテレビとは異なるオリジナルストーリーで難事件解決に挑む。もちろん宝塚歌劇団の男役ではなく、マニッシュな「女性役」。舞台上で水の新たな魅力が存分に味わえる。1幕2幕終了後には水のライブも予定されているという。

 今回の男性達との共演で水は「自分の感性を問いかけつつ、男性からも新しい刺激を頂いて『新しいマニッシュ』を作っていけたら」と期待しているそうだ。「マニッシュな女性をどう思いますか?」との質問に、「マニッシュな女性…好きです。水さんに恋をしないように…役になりきって頑張りたいと思います」と徳山。そして「先に徳山さんに言われてしまったのですが…」と答えると「モテモテじゃないかぁ」と水が笑う。「引っ張ってもらえるのは、かっこいいし、とても頼りになる先輩なんで、いいと思います」と中山。水は「宝塚にいる間引っ張ってきたので、引っ張ってくださいよぉ(笑)」と甘えてみる。会場は笑いに包まれた。

 さらに、水を中心とした新ユニット「ガイズ From The Earth」が結成されることが発表された。「AQUA5ではないですよ」との笠井アナの言葉に客席は爆笑。ステージで「きっと夢がある」の歌披露を行い、新ユニットの発表になった。歌詞は水が書いた。退団後初めて宝塚をみたときに浮かんだ内容だという。大変な世の中だけど、自分が信じる道をひたすら誠実に歩いて行けばきっと夢はあるという勇気がわいてくる内容だ。自らの新しい出発をも力強く励ましている。水の男役時と変わらないスタイリッシュなかっこよさは健在。ワイルドな男性4人を従えて登場。ポップでリズミカルなナンバーだ。男性と一緒のパフォーマンスが初めての水は「今回は男性に囲まれてばっかり!」と思わず喜ぶ。「迫力があって負けてられない! ここで男役魂を発揮せねば!」と楽しそうだ。

 「ガイズ From The Earth」のメンバーは、DaiKi、TsuKaC、Karry、spi、Miz(水夏希)。盛り沢山な「SUMIRE LABOプロジェクト」に今から期待が膨らむ。

◆「スミレ刑事の花咲く事件簿」

《東京公演》2011年5月2日(月)〜7日(土)、新国立劇場 中劇場
《大阪公演》2011年5月12日(木)〜15日(日)、森ノ宮ピロティホール
《名古屋公演》2011年5月17日(火)〜18日(水)、中京大学文化市民会館・プルニエホール
詳しくは、公式サイトへ

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