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ステージレビュー

歌・踊り・芝居…楽しさ極めた「CLUB SEVEN」

2011年4月22日

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写真:「CLUB SEVEN 7th stage!」より=(C)東宝演劇部拡大「CLUB SEVEN 7th stage!」より=(C)東宝演劇部

 歌やダンス、芝居にコントが満載のエンターテインメントショー「CLUB SEVEN 7th stage!」。シリーズの7回目にあたる今回は、集大成的な内容。何が飛び出すかわからない多様なショーの中で、才能と個性があふれるメンバーの、得意ジャンルから意外な面まであらゆる魅力が引き出されていた。(アサヒ・コム編集部 岩瀬春美)

 このショーのトータル・クリエイターである玉野和紀は、脚本・構成・演出・訳詞・作詞・振付・出演と7役もこなす。オリジナルメンバーの吉野圭吾・東山義久・西村直人・原知宏を軸に、若手俳優の相葉裕樹・佐々木喜英がフレッシュさを、元宝塚トップスターの涼風真世と元宝塚トップ娘役の遠野あすかが華やかさを加える。西村と原は、第1回から全公演に出演しており、西村は独自のコメディーセンスで舞台の要所を引き締め、原は心のこもった演技でステージを支えていて頼もしい。そして、玉野がショー全体をタップダンスで力強くリードする。

 全員がそれぞれの持ち味を生かして、力を存分に発揮。群舞力があって、完成度が高い。芝居で引きつけ、コントで和ませ、歌で酔わせて、躍動感のあるダンスで随所を締める、その全体のバランスが絶妙だ。

 「ツッパリにからまれて」では、遠野がまさかのスケバン役。パンチパーマ、スカート丈の長いセーラー服姿で啖呵を切っている姿に、いい意味でイメージを裏切られた。「クリエ部長の企画会議」には、キャリアウーマン風の部長になりきる涼風の自虐的なネタが織り込まれ、役のキャラクターの引き出しの多さを実感。若手の相葉と佐々木は、「監督シリーズ」で“シロガネーゼ”と“大阪のおばちゃん”対決をして会場の笑いを誘うが、その姿を観客から温かく見守られているところが何とも初々しい。

 第2幕冒頭のオリジナルのミニ・ミュージカル「妖怪」は、異形のものたちの哀しみを表したダンスが秀逸。なかでも東山のしなやかで妖艶な踊りに吸い込まれた。

 2部の後半、「CLUB SEVEN」の目玉となっている「50音順ヒットメドレー」は、一時も目が離せなかった。特に印象的だったのは、猿の着ぐるみ姿の吉野が、片手に握ったマジックを振り上げる「モンキーマジック」。端正な顔立ちの吉野が、まじめに猿になりきる姿が面白おかしくて、会場に笑いがはじけた。

 宝塚からジャニーズ、テレビCMまで幅広くカバー。宝塚の名曲「すみれの花咲く頃」では、男役に扮した遠野と娘役の姿をした涼風を筆頭に、男性陣が女装した「バラ組」が登場するなど遊び心がいっぱい。過去最長の50分間ノンストップで、息もつかせぬほどの早さで繰り広げられる。体力が消耗していくにつれ、出演者のテンションが逆に上がっていくように感じた。50音最後の「ん」では、全員が並んで「Seasons of Love」を大合唱。エネルギーに包み込まれた、上質のひととき。輝きを放つ粒ぞろいの真珠が舞台上に並んでいるように思えた。

 観客だけでなく、キャストたち自身が心底楽しんでいる様子が伝わってきて、やっぱりエンターテインメントっていいな、舞台って楽しいと素直に心から思わせてくれたショーだった。

◆公演情報

名古屋公演 4月22日(金)愛知県芸術劇場大ホール

詳しくは公式サイトへ


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