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舞台「ファントム」出演、スタジオライフの4人に聞く

2011年5月10日

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写真:「PHANTOM The untold story 〜語られざりし物語〜」インタビューより=撮影・岩村美佳拡大「PHANTOM The untold story 〜語られざりし物語〜」インタビューより=撮影・岩村美佳

 男性ばかりの劇団「スタジオライフ」が、オペラ座の怪人の少年時代を主に描いた「PHANTOM ‐THE UNTOLD STORY‐〜語られざりし物語〜」を上演する(プレビュー公演:6月9日〜10日、本公演:6月11日〜27日 シアターサンモール)。この舞台に出演するスタジオライフの林勇輔、及川健、曽世海司、青木隆敏の4人にインタビューし、この舞台の見どころなどを聞いた。(文・中本千晶、写真と動画・岩村美佳)

 ガストン・ルルーの小説「オペラ座の怪人」は、さまざまな脚色で舞台化されており、アンドリュー・ロイド・ウェーバーによるミュージカルがとくに知られているが、今回は、後にオペラ座の怪人となるエリックの少年時代を中心に描く。原作は、スーザン・ケイによる小説「ファントム」である。

 「PHANTOM」は、劇団唯一の女性でもある演出家の倉田淳氏が「ずっと温め続けてきた」作品。今回は、少年時代のエリックと、その醜い顔ゆえに息子を愛することができない母マドレーヌとの関係を中心に描く。今回、役替わりで、2パターンのキャスト(Wキャスト)の組み合わせがあるのも見どころだ。

 母マドレーヌ役を演じるのは、劇団の看板女役の及川健と、若手注目株の青木隆敏。男優が女役を演じるのが、この劇団の特色のひとつだが、その秘訣を聞いてみると、意外にも「最近ようやく達した境地は『結局、女心はわからないな』ということ。今はもう割り切って、意識せずにやっています」(及川)だとか。いっぽう、先輩の胸を借り、チャレンジをする形になる青木は「及川さんとのダブルキャストということで、緊張します。たぶん、まったく違う母親像ができると思います」と語った。

 また、エリックに関わる重要な人物2役を演じる曽世海司は、「エリックがオペラ座の怪人になっていく、その道筋を創っていくのは、周囲の人間たちの関わり方だと思う。エリックとお母さん、そして、エリックと周囲の人たちが、どう影響し合っていくのかを、きちんと伝えたい」と2役への意気込みをみせた。

 主演:エリック役を演じる林勇輔は、エリックの「仮面」や、ストーリーの鍵にもなりそうな「人形」についても見どころ満載であると紹介。ウエストエンドですでに上演されているニューバージョンの「レ・ミゼラブル」の舞台美術も担当しているマット・キンリー氏が本作の舞台美術や映像を手がけ、「オペラ座の怪人」の続編「Love Never Dies」等の照明を手がけるニック・シモンズ氏等によるロンドンスタッフとスタジオライフの初タッグも大きな話題のひとつという。マット・キンリー氏の起用は、演出家の倉田氏の熱いラブコールが幸運にも実った結果だとか。こうした勢いは、「『トーマの心臓』を初演したときにも通じるものがある」と語る。

 スタジオライフは、1996年、萩尾望都の人気漫画「トーマの心臓」の上演がきっかけで、広くその名が知られるようになった男優ばかりの劇団だ。そのためか、今でも「お耽美系」のイメージが強いが、「今は、そのキーワードはちょっと照れくさくなってしまった」という。

 一見ワインやカクテルを飲んでいそうだが、「そんな劇団員はひとりもいない。ノリはむしろ体育会系」(曽世)「男子校の雰囲気」(林)と「つくられたイメージ」であることを強調。また、上下関係も厳しいそうで、「あえてキチッとした縦社会を、みんなで作ろうとしている」(曽世)とのこと。

 取材当日、全体のトーンは揃いつつも、それぞれの個性が出た服装で決めてきた4人。だが、「事前の打ち合わせはなし。そんな丁寧な集団じゃない」とのこと。「仲良しこよしでは、お芝居はできないし、いわゆる『俺たち、仲間だよなっ!』っていう仲の良さはない。でも、ひとつのものを作り上げたいっていう方向性は全員同じ」(林)、普段はバラバラ、でも、いざというときは必ずチームワークを発揮できるところが、この劇団の強さのようだ。

 そんなスタジオライフが見せる「ファントム」の世界。あの「オペラ座の怪人」の少年時代とは? ダブルキャストそれぞれの違いは? そして、マット・キンリー氏の創り上げる舞台美術・映像は? ニック・シモンズ氏の照明は? 「全編がクライマックスの連続」(曽世)という今回の舞台。見どころは尽きないようだ。

【インタビュー全文は、こちら】

◆スタジオライフ公演「PHANTOM ‐THE UNTOLD STORY‐〜語られざりし物語〜」
《東京公演》プレビュー公演:2011年6月9日(木)〜6月10日(金)
本公演:2011年6月11日(土)〜6月27日(月)

於:新宿シアターサンモール
⇒詳しくは、「劇団スタジオライフ オフィシャルホームページ」へ

 《筆者プロフィール》中本千晶(なかもと・ちあき)フリージャーナリスト。宝塚関係の著作に「宝塚読本」(文春文庫)、「なぜ宝塚歌劇に客は押し寄せるのか」(小学館新書)。Astandスターファイルでも「ヅカナビ」連載中。


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