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【MITSUKO特集】 青年リヒャルト役の辛源に聞く

2011年5月20日

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辛源インタビューより=撮影・橋本正人

写真:「MITSUKO」に出演している辛源=撮影・橋本正人拡大「MITSUKO」に出演している辛源=撮影・橋本正人

 イギリス人の父と韓国人の母を持ち、ロンドンで生まれ、日本で育った辛源(しん・げん)。2008年、ミュージカル「RENT」で舞台デビュー、プロの俳優として2作目となる今回のミュージカル「MITSUKO」では、主人公の光子の次男、リヒャルト・クーデンホーフ・カレルギーを演じている。辛源に単独インタビューし、韓国留学にまつわるエピソードや、「EUの父」と呼ばれる人物を演じる心の内、「MITSUKO」の稽古場の裏話などをたっぷりと語ってもらった。(アサヒ・コム編集部 文・岩瀬春美、写真と動画・橋本正人)

 高校3年時に韓国へ留学。きっかけは、「15歳ぐらいのとき、西洋の血が勢力を伸ばしていって、顔が立体化し始めたんですよ。それまでは結構ぺちゃんこな顔だったんですけど。そしたら急に神戸の商店街とかで『ハロー』と言われて(笑)」。「『あれ、日本の制服着てるのに!?』と思ってびっくりしました。外国人に見られるのが、自分じゃなくて外からなんだなってすごく感じたんですね。お母さんは韓国人なのにと思って。ちょうど韓国に親戚がいたので、自分のルーツをすごく知りたいと思うようになりました」と話す。

 1年後に帰国。「AO入試で、英語が話せるから、楽して大学にというのは、だめ!」と母親に言われ、浪人生活を経て早稲田大学へ。大学1年の終わり、ミュージカル「RENT」のオーディションに合格。ゲイのエンジェル役を演じた。

 プロ初舞台を終えた感想について、「『RENT』の経験は本当に自分を成長させてくれた半面、大変なこともたくさんありました。役をいただいて、何とか無事に舞台を終えたけど、今後役者として、継続的に仕事をする上では、間違いなくトレーニングを受ける必要がある」と真っ直ぐな瞳で語った。それから、お金を貯めて、ローンを組んで、ニューヨークにある演劇学校へ。

 今回のミュージカル「MITSUKO」の青年リヒャルト役は、在学中に決まった。初めは、「役作りする上でも、『RENT』のエンジェルのときは、僕が役に合わせてという面が多かったんですけど、今回は、最初から、役が僕の考え方に似ていますね」と分析。

 しかし、稽古が進むにつれ、「リヒャルトさんと境遇が一緒だから楽勝なのかなと思ったら、逆にそれが大変だったり、葛藤のもとになったりすることがわかりました。それは意外でしたね。自分自身びっくりしました」と明かした。

 「MITSUKO」の主役で、辛源にとっては母親役の光子を演じる安蘭について、「ほんとに説得力のある演技をされる方なので、毎日色々見て学び、直接教えていただいています。自分は18歳から34歳までの年齢の幅を演技で表現しないといけない。ところが安蘭さんの場合、50年間の幅を2幕の間で表現しているんですよ。見ていてとても勉強になってます」。また、「安蘭ママはものすごく気さくな方で、『よかったな、ママで』って思いました」とあどけない一面も。

 稽古場では、こんないたずらも仕掛けていた。「マテさんのセリフで、息子たちに話すとき『ひと(人)は、りんじん(隣人)を、にく(憎)むのだよ』というセリフがあるんですけど、マテマテ、こう言ってみて『ひと(人)は、にんじん(人参)を、にこ(煮込)むのだよ』」。

 将来の夢は、「日本とニューヨーク両方で活躍できる俳優」。「『ハーフ』だから日英両言語で演技ができてすごいのと、『ハーフ』だから日英両言語での演技が中途半端というのは、紙一重だと思うんですよ。これを乗り越えるには頑張るしかないので、それを第一の課題にしてます」と気を引き締めた。

《筆者プロフィール》岩瀬春美 アサヒ・コム舞台ページ、Astand・スターファイルの編集部員。福井県小浜市出身。曾祖父がアメリカの日系1世で、23歳の時、日系2世〜5世の親戚がいるシアトルへ留学。現地のカレッジを卒業後、大リーグ球団で働きながら、日本語情報誌で編集インターンを経験。テクニカルライター等を経て、2010年4月より現職。

【インタビュー全文は、こちら】

◆ミュージカル「MITSUKO」〜愛は国境を越えて〜

《大阪公演》2011年5月15日(日)〜5月23日(月) 梅田芸術劇場メインホール
《名古屋公演》2011年5月27日(金)〜5月29日(日) 中日劇場
《東京公演》2011年6月11日(土)〜6月29日(水) 青山劇場
詳しくは、公式サイトへ

 (関連リンク:GEN SHIN official website

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