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ステージレビュー

小栗旬のカッコ良さ際立つ 劇団☆新感線「髑髏城の七人」

2011年8月12日

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写真:撮影:田中亜紀拡大撮影:田中亜紀

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 劇団☆新感線の人気作「髑髏城の七人」が梅田芸術劇場で上演されている。7年ぶりの上演となる今回は、メインキャストが一気に若返った。主人公の捨之介(すてのすけ)と天魔王(てんまおう)はこれまで一人二役で演じられていたのが、今回、捨之介を小栗旬、対峙する天魔王を森山未來がそれぞれ演じ分けているのが見どころ。若いキャストたちの勢いを感じた。(アサヒ・コム編集部 岩瀬春美)

 時は戦国、豊臣秀吉が天下統一を成しとげようとした頃の関東が舞台。関東髑髏党の首領、天魔王は、秀吉を倒し関東制覇をもくろんでいた。再び乱世を起こそうと暴虐の限りを尽くす髑髏党に敵対するのは、飄々と乱世を泳ぐ男・捨之介。ここに、関東一の色里「無界」を束ねる無界屋蘭兵衛(むかいやらんべえ/早乙女太一)や、女主人として「無界」を取り仕切る極楽太夫(ごくらくだゆう/小池栄子)、素性を隠して働く沙霧(さぎり/仲里依紗)、荒武者たちを従えて隊を率いる兵庫(ひょうご/勝地涼)、調子よく戦場を渡り歩く三五(さんご/河野まさと)、孤高の刀鍛治、贋鉄斎(がんてつさい/高田聖子)の6人の仲間が加わり、天魔王と対決する。

 小栗演じる捨之介のたたずまいは、ため息が出るほど格好いい。白地に髑髏の絵をあしらった着流し姿は、パンフレットなどでも見られるのだが、目の前で繰り広げられる3Dの生の舞台だと、その魅力が一層増す。裾がめくれるのもお構いなしで動き回る姿に目を奪われる。天魔王の森山は、一見寡黙だが、殺戮シーンがエスカレートすればするほど、大口を開けて獲物を狙うワニのような激しさで牙をむく。蘭兵衛役の早乙女の殺陣シーンは、ずば抜けたスピードの太刀さばきといい、華麗な身のこなしといい、一瞬にして引き込まれる。捨之介、天魔王の間に、蘭兵衛が入ることによって変化していく3人の色合いの変化に注目したい。

 沙霧を演じる仲は、勝気な一面を持ちながら、放っておけない妹のようなキャラクターで見せる。小池の極楽太夫は、色気と強さを併せ持ち、独特の存在感を放つ。勝地は、がむしゃらな兵庫を熱演。人間味がにじみ出ていた。三五を演じる河野は、お調子者に徹して笑いを誘う。高田は、初の女性版、贋鉄斎を演じる。刀と自身の美しさを競うような自虐的なネタで客席を沸かせ、お母ちゃんのような存在感で舞台を支える。

 それぞれが個性豊かなキャラクターでありながら、集団としての魅力が際立っていた。若者達が奮闘している等身大の姿は、いい意味で発展途上。代表作としての評価が定着している作品も、こんな風に変えることができるのだと感じさせてくれた、2011年版「髑髏城の七人」だった。

◆劇団☆新感線2011年夏興行 いのうえ歌舞伎「髑髏城の七人」

《大阪公演》2011年8月7日(日)〜2011年8月24日(水)、梅田芸術劇場メインホール

《東京公演》2011年9月5日(月)〜2011年10月10日(月・祝)、青山劇場

詳しくは、いのうえ歌舞伎「髑髏城の七人」公式サイトへ


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