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水夏希がギター弾き語り、宝塚退団1年の記念ライブ

2011年9月14日

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写真:「First Anniversary Special Talk Live」より拡大「First Anniversary Special Talk Live」より

 宝塚の元雪組トップスター水夏希さんが、9月12日、大阪・なんばHatchで、「First Anniversary Special Talk Live」を行いました。宝塚を退団してちょうど1年が経過したこの日は、水さんにとってもファンにとっても、忘れられない記念日。思い出をかみしめ、また、新たな出発を誓った、熱い熱いライブとなりました。(フリーライター・さかせがわ猫丸)

 会場は、天井にライトなどの機材がめぐらされたメタリックな空間で、水さんのクールな雰囲気にぴったり。サイリュームのスティックを持参しているお客様がたくさんいて、客席のあちこちで蛍光色の灯がともり始めると、ライブ開始を待ちわびる熱気が次第に高まります。

 いよいよ開演。ゆっくりと水さんが登場し、舞台中央に置かれた椅子に座ると、なんと横に立てかけてあったギターをかかえるではありませんか。思わず客席からキャーッと歓声が沸いた、意表を突く‘弾き語り’のオープニングです。曲目は、水さんが中心となるユニットGuys From The Earthのファーストアルバム「Keep on」から「You' re my…」。2カ月練習したというギターの腕前もなかなかのもの。

 次に「もう一度Love Song」というバラードを披露。しっとりと耳になじむメロディーに合わせて客席の灯が揺れ、鼻にかかった水さんの甘い歌声と幻想的なムードに酔いしれます。どちらも水さん自身が作詞を手がけたものだそう。これからはシンガーソングライターとしての活躍も見逃せません。

 黒のタイトなパンツに高いヒール、ゴージャスなアクセサリーで胸元を飾り、黒い長めのジレから大胆に腕を出した装いは、りりしいけれど男役とはまた違う色気が溢れていました。

 そして今回のスペシャルゲスト・彩吹真央さんが登場します。2人でAQUA5時代の「Time To Love」を熱唱し、ますます客席もヒートアップ。水さんより半年ほど先に退団し、今やミュージカルスターとしてひっぱりだこの彩吹さんは、トップの水さんを支えて共に雪組を盛り上げた、いわば戦友です。さらにプライベートでも仲良しなのが有名とあって、ファン待望の2ショットとなりました。

 トークでは、宝塚時代の思い出話、つい最近2人で旅行したイグアスの滝の話などで大盛り上がり。おっとりペースの彩吹さんを、弾丸のように突っ込む水さんのコンビが絶妙で、会場は爆笑の渦です。そしてもう1曲、「エリザベート」から「闇が広がる」を披露。水さんがトート、彩吹さんがルドルフで、かつて別の組でそれぞれが経験した役で歌うという、夢のデュエットも実現しました。

 彩吹さんが舞台でセクシーな女性を演じていることを盛んに感心し、自身はまだ「スカートをはくタイミングが難しい」と言う水さん。高いヒールをはいて腕を出しても、まだバリバリにカッコよく、なんだか宝塚時代よりも男らしく(?)なったような気さえして…それはもしかして、今、活動しているユニットの影響があるのかも!?

 次のコーナーは、その男性メンバー3人が加わって、Guys From The Earthのライブへと展開します。ヒップホップ系の軽快なダンスに乗せ、歌い踊る4人はオシャレで都会的で、水さんの新しい一面をアピール。ステージ上では互いに刺激し合う大人の男女ですが、4人でトークをしだすと、これが完全に「姐御を慕う弟たち」みたいなんです。宝塚で鍛え上げられた実直でオトコマエな水さんが、‘イマドキ’の彼らをぐいぐい引っ張っている様子がほほえましくも面白くて、客席を大いに沸かせました。

 最後は、Guysのセカンドシングル「立ち上がれ日本」。チャリティーソングにもなったこの曲は、まさに元気爆発ソング! 「元気出せよ」のフレーズで、総立ちとなったお客様の頭上にも金のリボンが一斉に降り注ぎ、舞台と客席が一体化した完全燃焼のステージとなりました。アンコールには彩吹さんも参加し、ミュージカル「RENT」の主題歌「Seasons Of Love」を。5人が奏でる透き通ったハーモニーで、最後には深く感動の余韻も残してくれました。

 水さんは「宝塚には18年の歳月があったけど、これからはもっと時間を凝縮して、アーティストとして役者としての水夏希を確立して行きたい」と語っています。ますますの活躍が期待される中、「この9月12日という日は忘れない。毎年、こうしてみなさんと一緒に思いを確認しあえたらと願っています」と、ファンとの絆も大切にしていました。私の中では「永遠に憧れる先輩」のイメージな水さん。素顔は女らしいと評判ですが、そのオトコマエ美人なルックスには、ぜひこれからも磨きをかけて欲しいと期待しています!

《筆者プロフィール》さかせがわ猫丸 大阪府出身、兵庫県在住。全国紙の広告局に勤めた後、出産を機に退社。フリーランスとなり、ラジオ番組台本や、芸能・教育関係の新聞広告記事を担当。2009年4月からアサヒ・コムに「猫丸」名で宝塚歌劇の記事を執筆。ペンネームは、猫をこよなく愛することから。

【ライブ前に取材、掲載したインタビュー全文はこちら】

 (関連リンク:水夏希 INFORMATION


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