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吉本9月公演「焼け跡、青春手帖」に出演、黒谷友香に聞く

2012年8月27日

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写真:吉本百年物語9月公演「焼け跡、青春手帖」制作発表より=撮影・岸隆子拡大吉本百年物語9月公演「焼け跡、青春手帖」制作発表より=撮影・岸隆子

写真:吉本百年物語9月公演「焼け跡、青春手帖」に出演する黒谷友香=撮影・岸隆子拡大吉本百年物語9月公演「焼け跡、青春手帖」に出演する黒谷友香=撮影・岸隆子

 吉本興業100年の歩みを12本の芝居で見せるシリーズ「吉本百年物語」の第6弾「焼け跡、青春手帖」が9月9日から、大阪・なんばグランド花月で上演される。9月公演の制作発表では、黒谷友香、兵動大樹、ぼんちおさむら出演者が登場。本公演のキャストでもあるお笑いコンビ「へびいちご」が司会を務め、大阪弁が飛び交う中、和気あいあいとした雰囲気で会見が行われた。朝日新聞デジタルでは会見後、浪花千栄子役の黒谷友香に単独インタビューして、大阪人としての思いや、役への意気込みなどについて語ってもらった。(フリーライター・岩瀬春美)

 12回シリーズの折り返しとなる9月公演は、昭和20年代、終戦後の日本が舞台。漫才の次の活路を見出そうとしていた花菱アチャコ。離婚し、傷心の末に芸能界から身を引いていた女優の浪花千栄子。2人が長沖一・脚本のラジオドラマでコンビを組み、「アチャコの青春手帖」や「お父さんはお人好し」で一世を風靡するまでの物語。「戦後の焼け跡から、人が命だけを持って自ら立ち上がっていく様を、血が騒ぎ出すようなエネルギッシュな世界観で作りたい」と演出の湊裕美子氏。日本人の琴線に触れるような、時代を感じさせる歌謡曲も流れるようだ。

 「なにわ女」の名女優、浪花千栄子を演じるのは、生まれも育ちも大阪の黒谷。「5月に大阪に帰ったとき、新聞で『吉本百年物語』の広告を見つけて、チケットセンターに電話をかけました。結局、公演には行けなかったのですが、この作品にご縁を感じ、これはやるしかない!と思っています」と意欲を見せた。黒谷にとって「子どもの頃から身近すぎる存在」だった吉本。思い出を聞かれると、「小学生の頃、おっかけをしていた友だちと一緒に心斎橋筋2丁目劇場に行ってました」と明かし、また「『4時ですよーだ』をすごく観ていた時期に、近所のデパートでダウンタウンさんのイベントがあり、駆けつけた思い出もあります」と楽しそうに振り返った。

 「アチャコ先生の役をさせていただけるのは本当に名誉なこと」と話す兵動。自身のトレードマークの帽子とメガネを外して挑むアチャコ役に「誰やねん俺、みたいな感じになっているかもしれません」と自らツッコミを入れ、「百年物語のローテーションの谷間と言われないように、バシッとお芝居を決めたいと思います」と話した。役作りで頑張りたいことを聞かれると、兵動は「20キロやせる」目標を掲げた。「アチャコさんは、僕より大柄だと思っていたら、僕よりやせておられたみたいです。だからお話をいただいたとき、健康も兼ねて10キロぐらい体重を落としました。本番までにはあと10キロ落とすのが目標です。それでも80キロですが」と話した。

 林正之助役のぼんちおさむは、林氏本人に会ったことがあるという。「会長が持っていたステッキで『おい、こら』とつつかれてね。愛嬌のあるギャグも言っていて、社員はそれに笑わなあきません」と思い出を語った。また、「僕は緊張すると『コンコン』と口を鳴らす癖が出てしまうので、せりふを覚えるよりまず、それを抑えられるかが心配です」と打ち明け、解決策をその場で求めるも、司会に「何の話してるんですか」と突っ込まれて終了。気を取り直して「昔こんなんあったわ、と年配の方に感じていただけるような、古きよき時代を皆さんにお送りしたい」と意気込み、最後は「おさむちゃんでーす」とおなじみのギャグで勢いよく締めくくった。

   ◇

 会見終了後、朝日新聞デジタルでは、浪花千栄子を演じる黒谷友香に単独インタビューを行った。黒谷は大阪府堺市生まれ。高校生の時は「難波や天王寺でお買い物したり、遊んだりしましたね」と青春時代を振り返る。当時は、ガールズ・バンドを組み、ギターを弾いていた。「女子ばかりのコピーバンドで、プリンセス・プリンセスさんとか、ドリカムさんの歌を演奏してました。みんなで地下鉄に乗ってスタジオへ練習しに行ってましたね」。

 その後、モデルのオーディションを受けて合格。ファッション誌「mc Sister」でモデルとして活躍した。短大1年生の時、映画「BOXER JOE」で女優デビュー。撮影は大阪で行われ、せりふも大阪弁だった。「スタッフの皆さんが優しくて、その影響でお芝居の世界は楽しいと思える心境になりました」。その後、本格的に女優の仕事をするために上京。これまで女優としてCM・ドラマ・映画など幅広くキャリアを重ねてきた。

 東京での暮らしが長くなったが、心のどこかにいつも大阪のことがあるようだ。「東京で高架のところをぱっと新幹線が走っているのを見ると、嬉しくなりますね。このレールをずっとたどれば大阪に行けると思えるので」。ボケとツッコミも自在に切り替える。「相手の方が大阪人でも、ボケるタイプの人だとつっこむし、つっこむタイプだと私がボケるし。相性で役割がばーっと変わっていく」、それが大阪人という。

 ほかにも黒谷は、初めての映画出演で大阪弁のせりふに異論を唱えたエピソードや、自身の結婚観などについて、ざっくばらんに語ってくれた。

 「吉本百年物語」で黒谷が演じる浪花千栄子の印象は、「写真1枚で見る人に語りかけられるような大女優さん」。「写真の笑顔から、飛び込んでいきたくなるような懐の大きさ、母性を感じます。普段から温かい感じの方だったのかなという印象で、またこの舞台で勉強させていただけることがたくさんあると思うので、女性としても成長できれば」と語った。

 また黒谷は「制作発表で初めてお会いしたキャストの方々の空気感がすごく大阪ならではだと感じました。それを生かして私も躍動的に演じることができると、お客様にも元気を届けられるのではと思います。人の役に立ちたいな、と思っています」と話した。会見に出席した主要キャスト3人が大阪出身の9月公演「焼け跡、青春手帖」。勢いのある芝居が期待できそうだ。

【インタビュー全動画はこちら】

◆吉本百年物語9月公演「焼け跡、青春手帖」
2012年9月9日(日)〜30日(日) なんばグランド花月
⇒詳しくは、吉本百年物語公式サイトへhttp://www.yoshimoto.co.jp/100th/monogatari/ 

(関連リンク:黒谷友香オフィシャルウェブサイト) http://spacecraft.co.jp/tomoka_kurotani/

《筆者プロフィール》岩瀬春美 福井県小浜市出身。人生の大半を米国ですごした曾祖父の日記を読んだことがきっかけでライターを志す。シアトルの日本語情報誌インターン、テクニカルライター等を経て、アサヒ・コム編集部のスタッフとして舞台ページを担当。2012年1月よりフリーランスのライターとして活動。


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