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ステージレビュー

フライド・プライド、超絶ギターの横田が脳梗塞から復活

2012年10月5日

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写真:「Fried Pride Tour2012 LIFE―source of energy」ビルボードライブ大阪9月公演より拡大「Fried Pride Tour2012 LIFE―source of energy」ビルボードライブ大阪9月公演より

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 ボーカリストのShihoとギタリストの横田明紀男の2人からなるジャズ・ユニット、Fried Pride(フライド・プライド)が、全国ツアー「Fried Pride Tour2012 LIFE―source of energy」を開催している。9月19日・20日に行われたビルボードライブ大阪での公演では、ニューアルバム「LIFE―source of energy」の収録曲を中心に、フライド・プライドならではの曲を披露するとともに、脳梗塞で入院していた横田の復活を祝い、超絶ギタープレイの健在ぶりを存分にアピールした。(フリーライター・堀内優美)

 19日に行われたライブでは 「ただいまー!」。Shihoの第一声に、会場からは「おかえりなさい」の拍手と歓声が起こった。デビューから11年、日本人離れした歌唱力と超絶技巧のギタープレイで根強く支持されてきたフライド・プライドは、とりわけ大阪のファンに支えられてきた思いが強い。観客もまるで家族のように迎え入れ、会場内は温かいムードに包まれていた。

 オープニングを飾ったのはフライド・プライドの代表曲と言える「クロス・トゥ・ユー」。当初はオープニングとして予定していなかったが、「リハーサルでこの曲をやっていて、急に(本番でも)やりたくなった。横ちゃん(横田)の帰りを待っててくれたし、フライド・プライドといえばあの曲を聞きたいという方もいてくださるので、『ただいま』の意味を込めて歌いました」とShiho。横田は、2012年7月26日、大阪でのプロモーション中に脳梗塞で倒れ、緊急入院。一時はギターが弾けなくなるのではないかと危惧されたが、奇跡的に復活を果たすことができた。今回のライブでは心配するファンに元気な姿を見せ、ギターの腕の健在ぶりをアピールした。横田は「『新しい横田』という意味もふくめ、生まれ変わってこれからも頑張るぞ、と意気込みを見せたかった」。

 そしてスタンダード曲「サマータイム」を4ビートでアップテンポに疾走し、シーナ・イーストンの「9 TO 5(モーニング・トレイン)」でしっとりと盛り上げていく。

 「今回のツアーはアルバム発売記念だけど、私にとっては横田明紀男の復活ツアーなんです」。Shihoの言葉に、観客参加型の儀式「リーダー」コールがはじまる。これはフライド・プライドのライブでは恒例で、横田のテンションを上げるために行われる。「せ〜の。リーダー!」。観客からのコールを受けると、横田は途端にハイテンション。エレキギターに持ち替えて、スタンダードの名曲「テイク5」を5拍子で熱演。ギター1本で演奏しているとは思えない迫力で観客を圧倒させた。

 続いて、ニューアルバムに収録されたオリジナル曲「シーザーズ・ドリーム」。Shihoのしっとりとした歌声にギターの美しい響きが重なり、ムード満点だ。

 スタンダード曲「クライ・ミー・ア・リヴァー」では、Shiho自らボイパを駆使しながら歌い上げた。この曲はShihoが子どもの頃から好きでよく歌っていた曲だという。「子どもの頃はこんな歌をよく歌っていて、中学、高校時代は、ハードロックやヘビーメタルをよく聞いていました。その頃は歌手になるとは思っていなかったんですが、今こうしてジャズのスタンダードなどを歌う中、Shihoの良さは、ロックの要素があるところかなと自分では思う」と、エアロスミスの「ウォーク・ディス・ウェイ」を熱唱。重みのある声でかっこよく歌い上げ、観客の手拍子も高まっていく。

 ラストはオリジナル曲「DIG IT!」。ギターの見せ場盛りだくさんのファンキーな曲で、横田は一音一音を弾くように手指全体を駆使し、指板をタップ。また横田自身も歌いながら、ステージを歩き回ってパフォーマンス。観客は端から端へとウェーブを作ってステージと一体化、最高潮に盛り上がってアンコールへと続く。

 アンコール曲はマイケル・ジャクソンの「BAD」。ジャンルは様々でありながらも、不思議なことにどの曲もフライド・プライドの音楽になっている。彼らの手にかかるとオリジナル要素がプラスされ、なじみの曲も新鮮に感じた。

 横田は「入院以来タバコをやめたことで指がすごく軽くなり、怪我の功名なのか以前よりギターの音が太くなったようです」。Shihoは「私たちは大阪の皆様に育てられてきたようなもの。なので大阪でライブをすると本当に『ただいま』という気持ちになりほっとするんです」と笑顔で話した。

 なお、フライド・プライドは12月23日、再びビルボードライブ大阪でクリスマスライブを予定している。

◆「Fried Pride Tour2012 LIFE―source of energy」
《徳島公演》2012年11月24日(土) シビックセンターホール
⇒詳しくは、Fried Prideオフィシャルウェブサイトへ http://www.friedpride.com/

◆「フライド・プライド with special guest 佐藤竹善」
《大阪公演》2012年12月23日(日) ビルボードライブ大阪
⇒詳しくは、ビルボードライブ大阪公演情報へ http://www.billboard-live.com/pg/shop/show/index.php?mode=detail1&event=8327&shop=2

《筆者プロフィール》堀内優美 フリーライター。73年生まれ。兵庫県淡路島出身。行政の企画情報課で広報・番組制作に携わった後、フリーアナウンサーに。新聞・雑誌・WEBなどで記事の執筆、コラムの連載をしている。自身の経験を生かした音楽・舞台・映画といったエンタテインメント分野が得意。司会者や民間教育機関の講師としても活動している。


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