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吉本百年物語11月公演「深夜のキラ星〜スター誕生〜」菅広文に聞く

2012年11月8日

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写真:吉本百年物語11月公演「深夜のキラ星〜スター誕生〜」制作発表より=撮影・小林勝彦拡大吉本百年物語11月公演「深夜のキラ星〜スター誕生〜」制作発表より=撮影・小林勝彦

写真:吉本百年物語11月公演「深夜のキラ星〜スター誕生〜」に出演している菅広文=撮影・小林勝彦拡大吉本百年物語11月公演「深夜のキラ星〜スター誕生〜」に出演している菅広文=撮影・小林勝彦

 吉本百年史の芝居シリーズ「吉本百年物語」の11月公演「深夜のキラ星〜スター誕生〜」が11月7日から、大阪・なんばグランド花月で上演されている。若い頃の笑福亭仁鶴役を漫才コンビ「ロザン」の菅広文が演じ、妻の末永隆子役を吉本新喜劇でもおなじみの女優の未知やすえ、六代桂文枝の青年時代、河村静也役を間慎太郎、その母・治子役を女優の音無美紀子が演じる。このほど大阪・法善寺で成功祈願と制作発表があり、その後朝日新聞デジタルでは主演の菅に単独インタビューを行った。(フリーライター・岩瀬春美)※このインタビューは、10月8日の制作発表記者会見当日に行ったものです。

 2012年、50周年を迎える笑福亭仁鶴と、7月に襲名した三枝改メ桂文枝。2人の落語家の若き頃の姿を描く11月公演。テーマは「芸人と家族」だ。若手の頃、新喜劇の女優と結婚した仁鶴。深夜ラジオのパーソナリティーで、大きな正念場を迎えることに。そんな時、仁鶴を陰で支えていたのが隆子夫人だ。また、後に桂三枝となる、河村静也青年が大学時代、進路に悩み、葛藤しながらも落語家の道へ進む過程も、母1人子1人の親子関係とともに描く。

 仁鶴役の菅は最初、「なぜ僕なんだ?」と思ったという。仁鶴の物まねを得意としている「モンスターエンジンの大林がやるもんだと思ってた」、「仁鶴師匠との共通点は左利きということだけ」などと笑わせながらも、「僭越ながら、仁鶴師匠に近づけるように頑張っていきたいです」とあいさつ。

 未知やすえは「隆子姫が吉本新喜劇で私の先輩にあたることを心の支えにし、この役を引き受けることにしました」と話す。仁鶴の楽屋に挨拶に行き、妻についての話を聞き、隆子の現役時代を知る先輩の桑原和男にアドバイスも受けた。吉本新喜劇の役者、内場勝則の妻でもある未知は「想像ですが、うちと一緒できっと、主人が『静』で嫁が『動』だと思いますので、うまく引っ張り、パワフルな嫁を演じていきたいです」と役への意気込みを語った。

 河村役は間慎太郎。シンガーソングライターとして活動しており、芝居をするのは今回が初めてだ。「文枝師匠に、君にこの役をやってもらってよかったなと思ってもらえるように、今ずっとお芝居について一から勉強しています」と語る。河村青年の母を演じる音無美紀子は「私は完全アウェー状態ですが、まずは大阪弁をマスターしなければ」と話し、「私なりの温かい、優しい、立派な、強いお母様を演じたいと思っております」と力を込めた。

 また、本作では、ラジオ番組の1つの謎が解かれるそうだ。「今回の制作では、あっと目から鱗が落ちるような歴史的な発見をしたのではないかと、自負しております」と脚本の長川千佳子氏。「ラジオ番組を縦軸にからませながら、2つの家庭の愛情、涙、笑いをたっぷりお届けします。ご家族や、一番大切な人と一緒にぜひご覧いただきたいと思います」と話した。

   ◇

 制作発表終了後、朝日新聞デジタルでは、笑福亭仁鶴役の菅広文に単独インタビューを行った。高学歴コンビ「ロザン」の菅は、高校の同級生で京大芸人の宇治原史規の相方で、「スガちゃん」と親しまれるイケメン芸人だ。漫才の舞台やバラエティー番組などに出演しており、宇治原を芸人の道へ誘ったエピソードなどを書いた本「京大芸人」「京大少年」も出版している。

 仁鶴を演じることを知らされた時、「どうした吉本!?」とびっくりしたという。役者経験はゼロ。「正直、僕でいいのか…」と思ったが、「引き受けたからには頑張ってやっていこうと思っているんですけど、周りの色んな方々に『スガちゃん、仁鶴師匠やるねんな』と言われて、その言葉ですごく緊張してきました」と語る。「吉本百年物語」はほぼ毎月観ているが、出演が決まってからは「正直ちょっと楽しめなくなりました(笑)」という。「こんな踊りもやってんねんなとか、これはすごく稽古を積んだやろなとか、こんな大変なことせなあかんのか」と、目線が変わった。

 吉本新喜劇のベテラン女優、未知やすえとの夫婦役については、「いい夫婦役ができそうな感じはあります」と話し、「やすえ姉さんに引っ張ってもらおうかなと思ってます」と笑った。「僕は芝居が本当に未経験なので、そこで勝負しても勝てないと思います。自分なりのよさを出せていけたら」と意気込み、「じゃあ、果たしてどこやねん」とツッコミも欠かさない。

 今作の見どころのラジオについて、菅はこう熱く語る。「ラジオは受験勉強の時によく聞いていました。そのラジオの礎を作っていただけたのが、そういうことやったんや!と台本を読んで震えました。そこは舞台を観てのお楽しみです」。そして「脚本が面白いので、僕がどんだけ下手こいても、面白いと思います」と笑った。

 深夜ラジオ誕生と家族の物語を描く「深夜のキラ星〜スター誕生〜」。今作で、知られざる吉本興業の物語がまた1つ、明らかになる。

【インタビュー全動画はこちら】

◆吉本百年物語11月公演「深夜のキラ星〜スター誕生〜」
2012年11月7日(水)〜30日(金) なんばグランド花月
⇒詳しくは、吉本百年物語公式サイトへhttp://www.yoshimoto.co.jp/100th/monogatari/

《筆者プロフィール》岩瀬春美 福井県小浜市出身。人生の大半を米国ですごした曾祖父の日記を読んだことがきっかけでライターを志す。シアトルの日本語情報誌インターン、テクニカルライター等を経て、アサヒ・コム編集部のスタッフとして舞台ページを担当。2012年1月よりフリーランスのライターとして活動。


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