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吉本百年物語、新春は「MANZAIが止まらない」

2012年12月12日

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写真:吉本百年物語1月公演「爆発!MANZAIが止まらない」制作発表より=撮影・岸隆子拡大吉本百年物語1月公演「爆発!MANZAIが止まらない」制作発表より=撮影・岸隆子

写真:吉本百年物語1月公演「爆発!MANZAIが止まらない」制作発表より=撮影・岸隆子拡大吉本百年物語1月公演「爆発!MANZAIが止まらない」制作発表より=撮影・岸隆子

 「吉本百年物語」シリーズ第10弾となる1月公演「爆発!MANZAIが止まらない」の制作発表が、12月3日、大阪市内のホテルで開かれました。キャストの安達祐実、藤井隆、川崎亜沙美、山崎銀之丞が舞台上で会見に臨む中、取材する側のメディア席には、12月公演で父、西川きよし役を演じている西川忠志も記者として参加。おおいに盛り上がる会見となりました。(フリーライター・さかせがわ猫丸) 

 関西の人々にとって吉本興業のお笑いは、幼い頃より染みついた、もはや体の一部かもしれません。土曜の授業が終わったら、吉本新喜劇を観ながらコロッケでお昼ご飯…そんな子ども時代を過ごした方も多いのでは。こうしてお笑いが日常だった関西の人々にとっても、衝撃的な出来事だった1980年からの「漫才ブーム」。「MANZAI」とモダンに表記され、連日連夜、日本列島を笑いの渦に巻き込んだ旋風は、ベタベタの大阪文化がついに東京進出し、全国を制覇した「大事件」でした。

 今回のお芝居はその時代をテーマに、男社会の演芸界に飛び込んだ、若き女性マネージャーの奮闘記。人気アイドル並みに殺人的スケジュールをこなす漫才師たちと、それを支えた裏方たちの「爆笑狂想曲」を、当時の懐かしいネタをおりまぜながら展開します。

 制作発表の司会進行は、5月公演にも出演した海原やすよ・ともこのお2人。会見の前には、12日に発売されるDVD「THE MANZAI」の映像が少し流され、まず当時の勢いを思い出させてくれます。映し出されたのは機関銃のようにしゃべる漫才師たち。そうそう、こんな感じでした!

 演出の湊裕美子さんは「1980年代の時代を切り取ります。キラ星のごとく活躍した人たちも大事ですが、今回は縁の下の力持ちのお話。日本を明るく元気にしようと頑張った人たちの、層の厚さを徹底的に描きたい」と熱く語りました。

 若き女性マネージャー松井由紀子を演じる主演の安達祐実さんは、当時のブームを知らない世代です。普段はじっくり考えながら話すという、おっとりした東京育ちの安達さんには、マシンガントークが飛び交う吉本は異次元の世界かも。大阪弁の印象は、「とにかく速くて、聞き取れないこともあるくらい。ノリと雰囲気をつかむのが難しそう」とのこと。はにかみながら微笑むと、すかさず司会のやすともコンビが「声もデカいしね」と大音量で突っ込み、そのコントラストに会場もどっと沸きました。お嬢様大学を卒業した役柄同様、安達さんがどう作品の世界に飛び込んでいくのかが見ものです。

 対照的な入社4年目の制作プロデューサー川島いずみを演じるのは、女子プロレスラーで女優の川崎亜沙美さん。岸和田出身を生かして、キビキビした仕事っぷりと、コテコテの大阪魂をたっぷり見せてもらえそう。吉本の女子プロ団体に所属していた時代、社員のみなさんにはお世話になったと振り返りながら、「熱い人が多くて、よく怒られながらもパワーをいただきました。そんな皆さんを思い出しながら、バッチバチお稽古して、いい作品にしたいです」と、意欲も満々。

 藤井隆さんが演じるのは、敏腕マネージャー山内係長です。吉本に入ってちょうど20年。当時の大変さは今でもよく話題に上るそうですが、「稽古中にいろんな方から話を聞くのも楽しみです」と期待に胸をふくらませていました。轟木専務役を演じる山崎銀之丞さんは、高校時代から20歳くらいまで、青春を漫才ブームのど真ん中で過ごしました。「この頃から皆、会話の速度も変わったのでは?と思うほどの出来事でした。今度は内側から見られることが楽しみ」と、興奮を隠せません。

 これまで2度、吉本百年物語に出演し、10月公演の制作発表の司会も務めた西川忠志さんが、この日はテレビ番組から派遣された記者として参加していました。終始ピシッと背筋を伸ばして熱心にメモを取り、次々、質問をしては場を盛り上げます。印象的だったのが、「みなさんにとってのマネージャーとは?」という問い。安達「人生すべてを担ってもらっている感じ」、藤井「家族未満の戦友」、川崎「分身や鏡のよう」、山崎「自分より自分をよく知っている」と、それぞれが語り、タレントにおけるマネージャーの存在がいかに大きいかを感じさせられました。役者として、そんな役柄を演じるのは、思いもまた格別かもしれません。

 一時代を築いた漫才ブーム、その裏側にはどんなドラマがあったのでしょうか。当時をなつかしく思う人も、伝説として聞いていただけの人も、どんな年代の方でも楽しめそうなお話で、「吉本百年物語」の2013年第1弾は、にぎやかさ全開で幕が上がります。

◆吉本百年物語1月公演「爆発!MANZAIが止まらない」
2013年1月9日(水)〜29日(火) なんばグランド花月
⇒詳しくは、吉本百年物語公式サイトへ http://www.yoshimoto.co.jp/100th/monogatari/

《筆者プロフィール》さかせがわ猫丸 大阪府出身、兵庫県在住。全国紙の広告局に勤めた後、出産を機に退社。フリーランスとなり、ラジオ番組台本や、芸能・教育関係の新聞広告記事を担当。2009年4月からアサヒ・コム(朝日新聞デジタル)に「猫丸」名で宝塚歌劇の記事を執筆。ペンネームは、猫をこよなく愛することから。


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