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「祈りと怪物」に出演、野々すみ花インタビュー

2012年12月26日

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写真:「祈りと怪物 〜ウィルヴィルの三姉妹〜」蜷川バージョンに出演する野々すみ花=撮影・岩村美佳拡大「祈りと怪物 〜ウィルヴィルの三姉妹〜」蜷川バージョンに出演する野々すみ花=撮影・岩村美佳

 ドストエフスキーの「カラマーゾフの兄弟」を、コロンビアの小説家ガブリエル・ガルシア・マルケスが「カラマーゾフの姉妹」として翻案したら?という興味から誕生したという「祈りと怪物  〜ウィルヴィルの三姉妹〜」。ケラリーノ・サンドロヴィッチ(KERA)vs蜷川幸雄の演出対決でも注目される舞台だ。(フリージャーナリスト・中本千晶)

 脚本を書いたKERA自身が演出を手がけるバージョンが現在、東京・Bunkamuraシアターコクーンにて上演中だが、続いて年明けには、蜷川が演出を手がけるバージョンが上演される(蜷川バージョンの東京公演は2013年1月12日〜2月3日、大阪公演は2月9日〜17日)。

 朝日新聞デジタルでは、この蜷川バージョンに出演する元・宝塚宙組トップ娘役、野々すみ花に、舞台にかける思いや、宝塚を卒業してからの日々の話を聞いた。

 宝塚時代から、その卓越した演技力には定評のあった野々だが、「お稽古が始まる前は自分の中でいろんな想像が膨らみすぎてしまって、ビクビク」だったという。キャスト顔合わせの日はかなり落ち込んだが、開き直ったらとても楽しくなって、本番さながらのセットや衣装を使い、スタッフも充実している蜷川流の稽古場を「見ているだけで、うっとり!」。恵まれた環境で、宝塚卒業後の第一歩を踏み出せる幸せをかみしめる日々だそうだ。

 野々が演じるのは、仕立屋の娘レティーシャ。大人のエゴが絡み合う物語の中では、「若者の純粋さとか健気さとか、危うさとか、壊れそうな感じを表現する役割かなと思うので、そこに重点を置いて、作っていきたい」という。

 気になる役作りの方法は意外にも正攻法。「役を一から組み立てていって、生い立ちや性格を全部自分で解釈して、作り込んで、納得して、受け入れて、すっと腑に落ちたときに、初めて役に入り込める」のだそう。「役になりきってしまうと、それは見せ物ではなくなってしまう」から、あくまで演じている自分は常にいる。

 宝塚を卒業してから、今回が初めての舞台出演となる。最初は「予定がないことに困りました。スケジュール帳に1日でも真っ白な日が出てきたときには、なんだかとても怖くなってしまった」という。宝塚一筋に駆け抜けてきた日々を終えて、リフレッシュした5カ月だった。

 客席から宝塚の舞台を観るようになった今、「宝塚は世界にひとつなんだな。やっぱりいいところだったんだな」と改めて感じる。そして、息の合ったトップコンビとして人気を博した相手役・大空祐飛とも「今までとはまた違った感覚で、接することができるようになった」という。

 女優としての今後の活躍が大いに期待される野々だが、「時代の流れの中で求められるものも変わってくると思うので、目標といったものははっきりと決めずにいます。今は、たくさんの人に出会って、素敵なところを吸収していきたい、ただそれだけです」と、あくまで自然体だ。だが一方で、「一から全部やり直そうと思って」、歌やバレエ、日舞などを基礎から学び始めてもいるそう。そんな野々が、「祈りと怪物」でどんな第一歩を踏み出すのかが、ますます楽しみになってきた。

【インタビュー全文はこちら】

◆「祈りと怪物 〜ウィルヴィルの三姉妹〜」
◆KERAバージョン
《東京公演》2012年12月9日(日)〜30日(日) Bunkamura シアターコクーン
《大阪公演》2013年1月11日(金)〜14日(月・祝) イオン化粧品シアターBRAVA!

◆蜷川バージョン
《東京公演》2013年1月12日(土)〜2月3日(日) Bunkamura シアターコクーン
《大阪公演》2013年2月9日(土)〜17日(日) シアターBRAVA!
⇒詳しくは、Bunkamura「祈りと怪物 〜ウィルヴィルの三姉妹〜」公式サイトへ http://www.bunkamura.co.jp/cocoon/lineup/13_inorininagawa.html

(関連リンク:野々すみ花オフィシャルサイト) http://www.umegei.com/system/productions/detail/15

《筆者プロフィール》中本千晶 フリージャーナリスト。宝塚関係の著作に「宝塚読本」(文春文庫)、「なぜ宝塚歌劇に客は押し寄せるのか」(小学館新書)、「なぜ宝塚歌劇の男役はカッコイイのか」(東京堂出版)。2012年11月に「ヅカファン道」(東京堂出版)を出版。Astandスターファイルでも「ヅカナビ」連載中。


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