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インタビュー

月影瞳、幻の名作「黒部の太陽」舞台版に出演

2008年10月6日

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写真月影瞳=9月、墨田区の稽古場で(プロフィール)

 石原裕次郎・三船敏郎が制作出演、1968年の公開当時空前の大ヒットとなりながら、その後一度もビデオ・DVD化されず、“幻の名作”と言われる映画「黒部の太陽」が舞台となってよみがえる。10月5日から梅田芸術劇場で上演中の舞台版は、映画で描かれた黒部渓谷のダム建設の苦闘と、映画化にいたるまでの裕次郎・三船の苦闘、2つの物語を重ね合わせて描く。この骨太な作品の、数少ない女性陣の中心として出演する女優の月影瞳に、稽古の様子や舞台の見どころを聞いた。

── 月影さんの演じる役は?
 映画の中の登場人物である北川覚(神田正輝)の娘で、主人公岩岡剛(中村獅童)の婚約者・由紀を演じます。
── ダム建設のためのトンネル工事の現場などが中心で、女性の出る場面が少ないという印象ですが。
 女性陣は少ないですね。私の演じる由紀は大変な工事に立ち向かっている父と婚約者の無事を祈りながら、母と病身の妹と家庭を守っていく立場です。妹は当時不治の病と言われた白血病を患っていて、そういった女性たちのドラマも見どころの1つだと思います。家の場面ばかりでなく、父に妹の病状を伝えるために、リュックを背負って工事の現場に向かうというような場面もあります。
 それとこの舞台で非常に面白いのは、映画の中で描かれた、ダム建設工事の話だけでなく、この映画を撮ったときの裕次郎さんや三船さんが非常に苦労されたという話が並行して描かれているんです。裕次郎さんを中村さんが、三船さんを神田さんが演じていて、映画の中の話と、その映画を制作した話がオーバーラップするんです。
 私自身は映画中の北川由紀の役ですが、エピローグで映画が完成し、由紀を演じた女優に戻るという場面があるのが楽しみです。
 劇中では映画の映像も流れますし、二重三重の構造になっていてとても面白いと思います。
── 演出が映画監督の佐々部清さん、スタッフや出演される方も映像関係の方が多いようですが、お稽古場の雰囲気は?
 特にこれまでとの違いは感じません。舞台は初めてという方もいらっしゃいますが、熱意は一緒ですね。男性が多いせいか、和気あいあいとして体育会系のノリはあります(笑)。
 演出の佐々部監督は、場面ごとに大枠を示された後は任せてくださいますので、自分でいろいろ作ってみています。
── 父親役の神田正輝さんについて。
 素敵ですよね。本当にこんなお父さんがいたらな、と思います。
 一緒にやっていても「こうした方がいい」とアドバイスしてくださるし、私から言っても聞いてくださる。熱心だし、お稽古場ではいつもギャグを言っていらして、気さくな方でもあります(笑)。
── 婚約者役の中村獅童さんについて。
 獅童さんは非常に明るい方ですね。お稽古で同じ場面を繰り返しやるときも、その度にいろいろ工夫して違うことをされるので、一緒にやっていて面白いです。獅童さんの作り上げる裕次郎さん、岩岡剛役が楽しみです。
 後はお互い恋愛の場面をどうやったら照れずに出来るかが課題です(笑)。昭和30年代の恋愛シーンは「肩を抱き寄せて『大丈夫?』」とか(笑)、とてもロマンチックで、「こんな台詞恥ずかしいよね」と2人で言いあっています。監督からも「照れずにお願いします」と言われています(笑)。
── 破砕帯のシーンなど大迫力の場面もあり、幻の名作とも言われる映画の舞台化ですが、意気込みを聞かせてください。
 昭和40年代のCGもない時代にあれだけすごい迫力の映画が作られていたということに驚きました。佐々部監督は、舞台でも本物の水を使いたいとおっしゃっていて、あの破砕帯のシーンが舞台上でいったいどうなるのか、お稽古が始まった段階ではまだ想像できません。
 8月に出演した『ガラスの仮面』でも、豪雨の場面でかなりの水が使われたのですが、台詞が聞き取りにくいくらいの雨音で(笑)。今回の舞台では40トンもの水が使われるということですから、いったいどんな風になるのか。ぜひ劇場でご覧ください。
 幻の映画初の舞台化であり、演出の佐々部監督も今回初めての舞台演出だそうです。スタッフやキャストの熱気で、映画製作当時の熱気を舞台でも再現できたらと思います。

月影瞳さんの今を聞く!

Q1.今、お気に入りの料理は?
自然食です。十穀米や麦味噌を使ったお味噌汁を自宅で作って食べています。身体作りのために1年くらい前から続けています。効果はありますね、お肌にもいいと実感しています。
Q2.今、お気に入りのリラックス・エクササイズは?
ピラティスを、これも1年前くらいから続けています。ピラティスは内筋を締めるエクササイズで、舞台の前のウォーミングアップなどに行っています。今後も続けていきたいですね。
Q3.今、お気に入りのファッションは?
洋服は好きですが、特にお気に入りのブランドはなくて、街で見かけて「いいな」と思う服を買ってしまいます。いいと思う基準は特にないですね。インスピレーションで買ってしまう、いわゆる衝動買いです(笑)。なので服はたくさんあって、引越しのときは大変です。
Q4.今、共演してみたい人は?
特にありません。これはご縁なのでいろんな方と共演してみたいです。ご一緒してみてわかることもありますし。
Q5.今、心がけていることは?
今というより普段からですが、自分が置かれている状況を楽しんで、集中していくことですね。

◆『黒部の太陽』
場所:梅田芸術劇場
期間:10月5日(日)〜26日(日)
出演:中村獅童、神田正輝、大地康雄、ベンガル、勝野洋、月影瞳、橋爪淳、妹尾和夫(特別出演) 、渡哲也(特別映像出演)
脚本・演出:佐々部清
詳しくは梅田芸術劇場公演案内のページへ

☆月影瞳(つきかげ・ひとみ)。女優。長野県出身。
90年 宝塚歌劇団入団。『ベルサイユのばら』で初舞台。
97年『誠の群像/魅惑2』で星組主演娘役に就任。同年、雪組に組替えし、雪組主演娘役に就任。
02年『愛 燃える/Rose Garden』を最後に退団。
以後、舞台を中心に女優として活躍。退団後の主な舞台に 『ゼルダ』『桜絵巻狸源氏』『偶然の音楽』『やわらかい服を着て』『あわれ彼女は娼婦』『ブルックリン・ボーイ』『ひばり』『江利チエミ物語』『新・雨月物語』『ラ・マンチャの男』『ガラスの仮面』ほか。


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