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GO!GO!宝塚

銀ちゃん役で新たな一面 宝塚花組・大空祐飛

2008年10月14日

  • 日刊スポーツ記者・土谷美樹

写真拡大「銀ちゃんの恋」は1回やるとヘトヘトになるほどエネルギーを使うが「新しい自分を見せたい」と話す大空祐飛(プロフィール)

 宝塚歌劇団が、あの「蒲田行進曲」を「銀ちゃんの恋」(15日までシアター・ドラマシティ、20日〜27日東京・日本青年館)として再演、話題を呼んでいる。月組の大空祐飛が、映画では風間杜夫が演じたハチャメチャな映画スター銀ちゃんにふんし、新たな一面を見せている。

 「急に怒ったり、泣いたり…。一瞬にして感情を上げたり下げたりするんで、思った以上に大変な役です。1回やるとヘトヘトになって体力勝負みたいなところがありますね」。

 同作は言わずと知れた、つかこうへい氏(60)原作の舞台で映画でも大ヒットした。タラヅカでも96年、久世星佳主演で上演され下級生だった大空もいくつかの端役をこなし出演。「すごく好きな芝居」だった。

 実は数年前、大空は演出家の石田昌也氏に「あの作品、楽しかったですよね。またやったらいいのに」と話したことがあった。すると石田氏の答えは「あん時は役者がそろったからできたんだよねえ」だったという。「やっぱ難しいんだな」と、当時はたわいない会話に終わったが、時は巡り大空主演での再演が決定。「あの時の先生のセリフが忘れられなくて。『役者がそろった』と思わせなければ。光栄でもありプレッシャーでもあり…です」と笑った。

 べらんめえ調でまくし立て、考えるより先に口や手が出るタイプ。「宝塚でもないタイプの役だし、銀ちゃんって結構みんな知ってるので、それを自分とどう融合させるか。楽しみであり、怖いところでもある。とにかく新しい自分を見せたい」と日々の舞台でどん欲な姿を見せる。

 今年1月、入団以来約16年間在籍した月組から花組にやってきた。この間、新トップ真飛聖のお披露目を支え、あっという間の9カ月だった。「ホント不思議なんですけど、花組にはずっといたようななじみ感があるんです。宝塚はひとつなんだな、と」とまったく違和感はない。「これまで自分もいろいろ苦労してきて、いろんな壁にも当たってきて強くなったと思えていた。何があっても自分は自分らしくあればいい、と思えた時に組替えだったので。この環境の変化を楽しむことができた」。自然に受け入れてくれた仲間に感謝しながら、自分への自信と強さでますます輝きを増している。【土谷美樹】

 ◆「銀ちゃんの恋」 舞台は時代劇のメッカ京都の撮影所。大スター銀ちゃんこと倉丘銀四郎(大空)は自己中心的で感情の起伏が激しいのが玉にキズ。
 しかし、大部屋俳優ヤス(華形ひかる)は銀ちゃんに憧れていた。ある日、ヤスのアパートに銀ちゃんが自分の子どもを宿した身重の小夏(野々すみ花)を連れてきた。スキャンダルになると困るので、ヤスに小夏と結婚し子どももヤスの子として育ててくれ、と言うのだ。これを承諾したヤスは、金のため危険な役をすすんで引き受けるようになる。

 ☆大空祐飛(おおぞら・ゆうひ) 6月22日生まれ、東京都世田谷区出身。田園調布雙葉中を経て92年「この恋は雲の涯まで」で初舞台。月組に配属となり98年「WEST SIDE STORY」で新人公演初主役(第1部)。01年「血と砂」でバウ初主役。06年星組「ベルサイユのばら」に特別出演し、役替わりでオスカルを演じた。今年1月、花組に組替え。身長170センチ。愛称「ゆうひ」。

「GO!GO!宝塚」は毎週月曜、日刊スポーツ(大阪本社発行版)に連載中です。

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