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麻実れい主演、T.ウィリアムズ『ストーン夫人のローマの春』来春世界初演

2008年11月13日

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写真左から麻実れい、ロバート・アラン・アッカーマン、江波杏子=11日、東京都内のホテルで

 『欲望という名の電車』『ガラスの動物園』で知られる米国の劇作家テネシー・ウィリアムズの小説『ストーン夫人のローマの春』が舞台化され、来春、日本で世界に先駆けて上演されることになった。11日、東京都内のホテルで記者発表があり、米国の演出家ロバート・アラン・アッカーマン、主演のストーン夫人を演じる麻実れい、共演の江波杏子が出席した。

 『ストーン夫人のローマの春』はT・ウィリアムズが1950年に書いた小説。第2次大戦後のローマを舞台に、元女優で夫を亡くしたばかりの孤独な女性が1人の男娼に溺れていく。アッカーマンによると、ウィリアムズは当初、グレタ・ガルボ主演の映画を念頭に構想したそうだが、それは実現しなかった。
 その後『ストーン夫人〜』は2度映像化された。1度目は61年にヴィヴィアン・リー主演(邦題『ローマの哀愁』)で、そして2度目は03年、ヘレン・ミレン主演、マーティン・シャーマン脚本、アッカーマン監督でテレビ映画として作られ、その年のエミー賞、ゴールデングローブ賞にノミネートされた。
 この2度目の映像化の成功により、舞台化への期待が高まった。その世界初演の地として選ばれたのは、ブロードウェイでもウエストエンドでもなく、東京のパルコ劇場だった。

 アッカーマンは東京を選んだ理由を「ブロードウェイやロンドンほど制約がないから」、そしてパルコ劇場を選んだ理由を「舞台、客席、劇場周りなど、ブロードウェイの劇場の雰囲気を持っているから」と語った。アッカーマン自身、90年代以降、日本で数多くの舞台を手がけ、今春には日本の俳優と演劇集団「ザ・カンパニー」を始動、10月に「1945」を上演するなど、日本演劇界との関係を深めている。『ストーン夫人〜』も日本からスタートさせ、世界に発信していきたいと話した。

 主演のストーン夫人を演じる麻実れいは、意外にもT.ウィリアムズ作品への出演はこれが初めて。故杉村春子の『欲望という名の電車』を観て、いつか参加したいと思っていたという。アッカーマンとは『エンジェルス・イン・アメリカ』『イサドラ』などで一緒に仕事をしており、深く信頼している。『ストーン夫人〜』は、孤独で空虚な女性の、性の目覚めと崩壊を描いた作品というアッカーマンの解釈に、「今まで要求されたことのない役だが、演出力と照明の力を借りて乗り越えたい」と笑いを交えつつ語った。

 江波杏子はストーン夫人に男娼を斡旋する没落した伯爵夫人コンテッサを演じる。かつての栄華を引きずりつつ、ポン引きまがいのことをして生きていかざるをえない女のみじめさ、したたかさを表現したいと話した。会見の場で冒頭の台詞を披露するなど、本作への並々ならぬ意気込みが感じられた。

 ストーン夫人が溺れる男娼にはパク・ソヒ。ほか、団時朗、今井朋彦、鈴木信二らが共演する。09年2月28日から3月22日まで東京・パルコ劇場。3月下旬からは大阪、新潟などで地方公演も予定されている。

 会見ではアッカーマンが本作品について、その歴史的背景や2つの映像作品の違い、題名に込められた意味、作品解釈などをたっぷり語り、さながらワークショップの雰囲気。あらためてウィリアムズ作品の奥深さを知る機会となった。ウィリアムズ作品に初挑戦の麻実がどのようにストーン夫人を形づくるのか、彼女の新たな代表作が誕生するのか。来春の世界初演に向けて大きな期待が持てる会見だった。

「ストーン夫人のローマの春」
《東京公演》2009年2月28日(土)〜3月22日(日)、東京・パルコ劇場
《地方公演》2009年3月下旬〜4月中旬、大阪/新潟ほか
出演:麻実れい、江波杏子、団時朗、今井朋彦、パク・ソヒ、鈴木信二ほか
原作:テネシー・ウィリアムズ
脚本:マーティン・シャーマン
演出:ロバート・アラン・アッカーマン
前売開始:12月13日(土)
詳しくはパルコ劇場のサイトへ


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