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押井守、「鉄人28号」を舞台化 歌と造形にこだわり

2008年12月4日

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写真鉄人デザイン・末弥純

写真押井守=東京都内のホテルで

写真拡大左からダイアモンド☆ユカイ、南果歩、池田成志、サンプラザ中野くん=東京都内のホテルで

 横山光輝の漫画「鉄人28号」が初めて舞台化され、来年1月、2月に東京と大阪で上演されることになった。脚本・演出は世界が注目するアニメ界の鬼才・押井守。押井にとって初めての舞台作品は歌って踊ってのエンターテインメントを目指す。「今回舞台をやる理由の半分」という押井こだわりの鉄人28号は現在鋭意製作中で、末弥純によるデザイン、高さは膝をついて座った状態で7メートル、重さ800キロ、制作費は2000万円をはるかにしのぐ。

 ときは1964年、東京オリンピック阻止をたくらむテロリスト集団と、鉄人28号を操る少年・金田正太郎たちの戦いを描く。

 15歳の少年探偵・金田正太郎とケツネコロッケのお銀の2役に挑むのは南果歩。敷島博士を池田成志、大塚署長はこれも舞台初挑戦のサンプラザ中野くん、テロリスト犬走一直をダイアモンド☆ユカイという異色のキャストだ。

 このほど東京都内のホテルで制作発表が行われ、押井とメインキャスト4人が出席、それぞれ抱負を語った。

 今回、初めて舞台演出に挑戦する押井は「学生の頃から舞台が好きで、いつかやってみたいと思っていたが、妻から『舞台だけはダメ。(面白くて)2度と帰ってこられなくなる』と禁止されていた。3年前、プロデューサーからオファーがあったとき、そろそろいいかなと。いきなりこんな大きな劇場でやれるとは思っていなかったが」と話した。

 『鉄人28号』を題材に選んだ理由については、「鉄人28号は僕らの世代にとってヒーロー。舞台の話をもらって突然思いついたわけではなく、アニメ映画として15年ほど前に企画したこともある。今回、大きな鉄人を作りたい、作ったら動かしたい、それにはお金もかかるし、できるだろうかと思いながら、3年間コツコツと他の仕事の合間を見つけてはやってきた。稽古が始まったばかりだが、ようやく自分の頭の中で芝居になってきたところだ。

 太平洋戦争の決戦兵器として作られた鉄人28号は、戦後復興の物語でもある。自分は日本の戦後に興味があって、ずっと作品の中で描いてきたが、今回も、もう少ししつこく戦後というものにこだわってみたいと思っている。今の若い世代にも観ていただけるよう、無条件で楽しめるものにしつつ、テーマを出していきたい」と語った。

 これまでアニメや実写化されてきた鉄人28号のデザインには不満があったという。「今回はコンセプトは大事にしつつ、ディティールにこだわって作っている。舞台美術として成立させる必要もあり、原型を損なわず、自分のイメージする鉄人になったのではないか」と話した。

 どんな舞台になるのかということについては「オペラや宝塚歌劇が好きで、宝塚はいつかやらせていただきたいと思っているくらい。それで今回、宝塚的手法=レビューを思いついた。本家の宝塚歌劇と違って女性は1人しか出ないが、“オヤジタカラヅカ”、歌って踊ってという舞台を目指したい。」

 その音楽を手がけるのは押井作品には欠かせない川井憲次。「コンセプトは宝塚で、これはワーグナー風、これは三波春夫風と指示しながら、全部で9曲くらい作ってもらった。新しい川井憲次の展開になるのではないかと思う」と話した。

 そのほか、出演者のコメントは以下のとおり。

 南果歩「15歳の少年をやることになってとても驚いたが、想像を超えたものにチャレンジできるのは役者として幸せ以外の何ものでもない。もう1つの役も女性から見て憧れるようなクールな役。思い切って、清水の舞台から飛び降ります。」

 池田成志「昨日、顔合わせがあったが、監督もキャストもスタッフも普段と違う変わった感じで、こんな現場はやったことがない、どうしたものかと思ったところ、押井監督の『変な舞台にしたい』という言葉を聞いてなるほどと思った。新しい体験が出来そうで楽しみにしている。」

 ダイアモンド☆ユカイ「押井さんの目指す『変な舞台』に沿うよう、精進を重ねようと思う。」

 サンプラザ中野くん「高校生の文化祭以来、初めて役者として舞台に立つことになった。恐ろしく変な舞台になると思うので期待してほしい。」

◆『鉄人28号』
脚本・演出:押井守
原作:横山光輝
音楽:川井憲次
出演:南果歩、池田成志、ダイアモンド☆ユカイ、サンプラザ中野くん ほか
《東京公演》
期間:2009年1月10日(土)〜25日(日) 会場:天王洲銀河劇場 ※公演の詳しい情報は⇒詳しくは公演案内へ
《大阪公演》
期間:2009年2月5日(木)〜8日(日)会場:梅田芸術劇場シアタードラマシティ ※詳しい情報は⇒詳しくは公演案内へ


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