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喜劇味と人情味増す 舞台「フラガール」18日公開

2008年7月14日

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 06年の日本映画界を席巻した「フラガール」が舞台になった。斜陽の炭鉱町を救うため、地元の少女たちがハワイのフラダンスに体当たりで挑む物語。主演は、ダンス教師役の片瀬那奈と、生徒の一人を演じる福田沙紀。2人は「温かさがいっぱい詰まった作品」「ぜひ家族で見に来てほしい」と話している。

 昭和40年、福島県の常磐炭鉱。地元の浮沈をかけたレジャー施設の目玉に、フラダンスショーが据えられ、東京からまどか先生(片瀬)が招かれる。彼女が持ち込む都会の異文化に、町の人々は戸惑いながらも、練習に励む紀美子(福田)たちを応援する。

 実話に基づく脚本は映画に続いて羽原大介が担当。映画にはなかったエピソードも加え、喜劇味と人情味を増している。今春から、片瀬と福田は教師役のモデルになったカレイナニ早川さんからダンスを教わり、役作りのため現地も訪れた。

 福田は、いじめを鮮烈に描いたテレビドラマ「ライフ」で注目を集めた。「家族愛や隣人愛という言葉が生きていた時代。私たちはすごく恵まれているけれど、昔は貧しくても愛があった。だから彼らは頑張れたのかなと思う」

 片瀬は、今も週2回はDVDで見返すという大の「フラガール」ファン。「舞台化のお話をいただき、何も考えず『出たい』と。生徒のつもりだったら、先生だったんでびっくりしましたが」と笑う。

 ドラマや映画で売れっ子の2人だけに、分刻みのスケジュールから解放される舞台のけいこ場の日々を楽しんでいるようだ。

 初舞台となる福田は「ぶっ通しで役を演じるので、気持ちが入りやすい。一瞬の呼吸の変化でせりふの雰囲気も変わる。ライブの面白さを実感しています」。

 片瀬は「共演者の人間関係が濃くなるところが好き。以前に出た舞台ではお客さんとの空気のキャッチボールが楽しかった。私、目がいいので客席がよく見えるんです」。

 総勢26人のフラガールが踊る大詰めも見ものだ。片瀬は言う。「フラダンスは美しさを見せるものだと思っていたら、早川先生から愛や感情を表現するものだと教わった。全員で舞台に並ぶと、すごい迫力になると思います」

 阿部力、田山涼成、久世星佳ら共演。山田和也演出、テーマ音楽ジェイク・シマブクロ。18日〜8月6日、東京・赤坂ACTシアター。福島、福岡、大阪、名古屋でも上演。チケットスペース(03・3234・9999)。(藤谷浩二)

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