2009年6月25日
「寛容のオルギア」から (C)Frederik Heyman
前衛的な作風で舞台芸術の世界に波紋を起こすベルギーの振付家、ヤン・ファーブルの最新作「寛容のオルギア」が26〜28日、さいたま市の彩の国さいたま芸術劇場で上演される。「ユーモア」を軸に現実社会を射抜こうとする新たな挑戦だ。
美術家、演出家、劇作家、詩人としても活躍するファーブル。ベネチア・ビエンナーレやザルツブルク音楽祭などで見せてきた挑発の精神が、今回も冒頭からはじけ飛ぶ。
兵士に背後から銃を突きつけられた男たちが、何かにせきたてられるかのように悲鳴をあげつつ、激しくマスターベーション。滑稽(こっ・けい)なまでの切迫感で、独特の世界観に引きずり込む。
「不条理なユーモアを介した破壊的批判」とこの作品を位置づける。モンティ・パイソンのビデオをダンサーに何度も見せ、笑いを突き詰めた革命的精神をつかませたという。
「ユーモアは時に社会的な規範を揺さぶり、社会における無意識の領域を掘りおこす力を持つ。とめどないお笑い騒ぎに興じつつ、現実世界の核心にふれてもらえれば」
26日午後7時半、27、28日午後4時。7千円、5千円、学生3千円。電話048・858・5511(ホール)。(吉田純子)