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「少女都市からの呼び声」韓国で初公演 新宿梁山泊

2010年3月13日

写真インタビューに答える金守珍代表=12日、ソウル市内、牧野写す

 【ソウル=牧野愛博】演出家の金守珍(キム・スジン)さんが主宰する劇団「新宿梁山泊」が、11日から、代表作の一つ「少女都市からの呼び声」(唐十郎作)の韓国公演をソウル市内の劇場で始めた。1989年の初演以降、7回目となる韓国公演で初めて同作品を取り上げ、演出・出演もする金さんは「韓国はいつも熱狂的に迎えてくれる」と語った。20日まで。

 同作品は、この世に生を受けられなかった、ガラスの子宮を持つ少女の物語。金さんは12日、韓国公演への意気込みなどを朝日新聞に語った。以下は一問一答。

 ――韓国での初公演は89年でした。

 「まだ日本の文化が十分に開放されていない時代だった。今回で7回目の公演になるが、韓国は僕らと波長が合う」

 ――11日の公演初日の反応はどうでしたか。

 「100人ぐらいの観客で、若い人が多かった。難しい芝居なのに、笑うところは笑ってくれるし、温かい。滑り出しは上々だ。今回はあえて小劇場で長期間、じっくりとお客さんと向き合いたい」

 ――初めてこの作品を韓国で演じる狙いは何ですか。

 「今までは、僕たちが在日を意識して、在日韓国人のドラマを本国の皆さんに見せるという意識があった。今回は逆に、日本の現代歌舞伎劇を届けたい。日本の演劇を韓国文化に通したらどうなるかという実験の意味もある」

 ――幻想的で難解な作品とも言われていますが。

 「見えないものを見るというのが僕らのテーマ。お客さんがイマジネーションを刺激して、自分のドラマを作ってもらえたらいい。ぜひ、普段使わない部分の脳みそを使って欲しい」

     ◇

 金守珍(キム・スジン) 54年、東京生まれ。高校まで民族学校に学ぶ。78年、蜷川演劇教室第一期生。87年、劇団新宿梁山泊を旗揚げ。93年、「少女都市からの呼び声」で文化庁芸術祭賞受賞。

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