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渡辺美佐子さん、一人芝居「化粧」に幕 上演648回

2010年5月9日

写真一人芝居「化粧 二幕」千秋楽カーテンコールであいさつする渡辺美佐子さん=9日午後、東京都杉並区、豊間根功智撮影写真渡辺美佐子さんの一人芝居「化粧 二幕」のカーテンコールでは、作者の井上ひさしさんから贈られた色紙がスクリーンに投影された=9日午後、東京都杉並区、豊間根功智撮影

 俳優の渡辺美佐子さん(77)が、28年間演じてきた一人芝居「化粧 二幕」に9日、幕を下ろした。東京都杉並区の座・高円寺でのファイナル公演が千秋楽を迎え、通算上演回数は648回になった。

 「化粧」は先月亡くなった劇作家、井上ひさしさんの代表作の一つ。大衆演劇の女座長が、うらぶれた芝居小屋の楽屋で、観客には見えない座員や来訪者らと対話し、そこから、彼女の半生が浮かび上がってくる。木村光一さんの演出で、ヨーロッパや北米、アジア各国でも上演した。

 90分余り、ひとりで話しながら、化粧をし、着替え、劇中劇も演じる。俳優にとって過酷な作品だ。渡辺さんは「にぎやかに舞台を務めていられるうちに、演じ納めにしたい」と、これを最後と決めた。

 9日午後の公演で渡辺さんは、いつもと同じように、生き生きと舞台中を動き回り、スピードのあるせりふで超満員の客席を沸かせた。

 カーテンコールで渡辺さんは「舞台の上ではずっとひとりですが、いつも守り、助けてくれるのはお客様。大勢のお客様と拍手のおかげで、『化粧』は28年もの間、生き延びてこられました」と語り、俳優人生の半分以上を共にしてきた作品に別れを告げた。(山口宏子)

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