民放で歴史バラエティー番組が相次いで始まった。本格時代劇に見劣りしない再現ドラマが売りの「日本史サスペンス劇場」(日本系)と、歴史解釈の新説を紹介する「新説!?日本ミステリー」(東京系)。NHKも長寿番組「その時歴史が動いた」の枠で、「歴史ドキュメント 01(ゼロワン)」を立ち上げた。
「日本史」(水曜午後7時58分)は、船越英一郎が司会。歴史上の謎めいた事件や出来事を、サスペンス仕立ての再現ドラマで紹介する。
京都・太秦で撮影、本格ドラマに仕上げる。鈴江秀樹プロデューサーは「普通にやってもNHKには勝てない。民放らしさが必要」と言い、当時ワイドショーがあったら事件や出来事をどう取り上げたかを想定し、再現ドラマ中に雑学クイズも盛り込んだ。
「新説!?」(火曜午後7時56分)は、取材班が全国に散らばり、「新発見、初公開にこだわって、足で探した」(永田浩一プロデューサー)テーマを扱う。通説と新説をゲストにぶつけ、信じるかどうか尋ねる。2番組とも、過去の特番が好評でレギュラー化につながった。
一方、しにせ「その時」(水曜午後10時)は、元NHKアナウンサー松平定知の司会で、歴史の転機に至る人間ドラマを紹介する。00年春に始まり、今月末で330回を迎える。
昨秋からたまに番組を休み、歴史を動かした数々の「出あい」にスポットを当てた「ゼロワン」を始めた。4月は徳川家康が江戸と出あい、世界的な大都市となるに至る基盤整備の苦難を描いた。
歴史番組が視聴者に好評なのはなぜなのか。鈴江さんは「確固たるものへの郷愁があるのでは。混沌(こんとん)とした時代の回帰願望なのでしょうか」。永田さんは「団塊の世代が定年退職し、今の歴史ブームが始まったから」と見る。
NHKは「日本史探訪」(70〜76年)、「歴史への招待」(78〜84年)など歴史番組の長い「歴史」を誇る。民放の相次ぐ参入に、渡辺圭チーフプロデューサーは「こちらは大きな流れの中で、どう人が悩み、決断したかを丁寧に描いている。民放の番組を見て、何かに関心を持ち、こっちを見てもらえればありがたい」と話す。(大室一也)