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NHK、受信料10%還元へ 経営委、執行部案を修正

2008年10月14日

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写真記者会見に臨む福地茂雄会長=14日午後9時2分、東京都渋谷区、松沢竜一撮影写真記者会見に臨む古森重隆委員長=14日午後8時12分、東京都渋谷区、松沢竜一撮影図拡大  

 NHK経営委員会(古森重隆委員長)は14日、福地茂雄会長ら執行部作成の09年度から3カ年の中期経営計画原案に「12年度から、受信料収入の10%の還元を実行する」と盛る修正を加え、賛成多数で議決した。経営委が執行部案を修正議決するのは初めて。

 古森委員長は経営計画に記した視聴者への「還元」の意味について、番組内容などによる間接的な還元でなく、受信料の値下げと明言した。一方の執行部は、かねて検討していた市町村民税非課税者世帯で80歳以上の高齢者らへの免除による年100億円強の還元などを挙げた。ほかに衛星放送の付加受信料値下げなども可能性として残る。

 議決された経営計画では、受信料支払率を07年度末の71%から11年度は75%、5年後の13年度は78%に目標を置いた。受信料の訪問集金を廃止して、その要員を未収・未契約対策に回し、裁判所を通じて06年秋から始めた支払い督促の大幅拡大などを計画。実現すれば13年度には7千億円を超える受信料収入が確保できる。地上デジタル完全移行に伴う660億円の追加負担などで09年度から2年間は赤字になるものの、11年度に126億円の黒字に転じるとしている。経営委の10%還元の根拠でもある。

 執行部は7日、経営委に初の値下げ実施を表明したものの、経営計画期間外にあたる12年度以降の収支は見通せないとして、値下げの時期や幅の明記は困難としていた。

 NHKの中期経営計画は、NHK執行部が作成。放送法の規定によって経営委はNHKの経営に関する基本方針を議決する権限がある。総務省によると、経営委は執行部案の修正や付帯決議も可能と解釈されており、それをもとに古森委員長ら経営委は異例の修正議決に踏み切った。

 受信料の値下げ問題の発端は、04年からNHKの不祥事が相次いで発覚したことによる不払いの続出だった。そのため菅総務相(当時)が、放送法改正による受信料の支払い義務化とセットで2割程度の値下げを提案。ただNHK側が難色を示したため、昨春、支払い義務化は見送られた。

 昨年6月、富士フイルムホールディングス社長の古森氏が経営委員長に就任して値下げ論議が再燃。橋本元一前会長らは地上契約月額100円(約7%)の値下げを提案したが、経営委は同9月、還元策や改革案が不十分だと議決しなかった。古森委員長が三顧の礼で迎えた福地会長に対しても、同様の要求をしていた。

 委員会終了後、古森委員長と福地会長が別々に会見。

 福地会長は「議論は尽くした。これは経営委の放送法に基づく提案。法にのっとって、多数決で決まったことには従う」と述べた。

     ◇

 〈NHK経営委員会〉 NHKの経営にかかわる最高意思決定機関で、毎年度の予算、事業計画、番組編集の基本計画を議決し、NHKの会長を任命する。委員は、衆参両院の同意を得て首相が任命する。現在は、昨年6月に就任した古森重隆委員長を含め12人。教育、文化、科学、産業など各分野の専門家や全国各地方から選ばれる。放送法により、放送関係者は委員になれない。

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