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股旅物ブーム再燃!? 「ねぎぼうずのあさたろう」

2008年12月13日

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イラストアニメ化された「ねぎぼうずのあさたろう」(C)飯野和好/福音館書店・テレビ朝日・東映アニメーション写真旅姿で絵本を読み聞かせる飯野和好さん=04年、宮城県の村田第五小学校で

 イラストレーター飯野和好さん(61)の浪曲風時代劇絵本『ねぎぼうずのあさたろう』(福音館書店)がアニメ化され、テレビ朝日などで放映が始まった。懐かしくも古くさい旅と人情の股旅物で、擬人化されたねぎぼうずやにんにくが東海道を歩く異色のアニメだ。番組の冒頭では浪曲師の国本武春さんが広沢虎造風にうなるなど、マニア心もくすぐっている。

 絵本は99年に第1巻が発行され、7巻までで延べ18万部のロングセラーになっている。あさつき村生まれのねぎぼうずの「あさたろう」が、にんにくの「にきち」とともに旅に出て、「ねぎじる」をぴゅるると飛ばす得意技で悪人をやっつけていく……。

 飯野さんは「子どものころに東映の映画や紙芝居のチャンバラにわくわくして育ったので、その気持ちを表現したものが再びアニメという映画に近い世界に戻ったことが感慨深い」と話す。飯野さん自ら旅人姿になった読み聞かせも人気で、毎年全国数十カ所から招かれている。

 「筋のとおらないことは許さない、とふだんは言いにくい時代なので、物語では読んで気持ちのいい義理人情の世界を味わって欲しい」

    ◇

 子どもたちには新鮮な股旅物は大人たちには懐かしい世界で、リバイバルの動きが本格化している。股旅物の映画を数多く手がけたマキノ雅弘監督は今年が生誕100年。東京・池袋の新文芸坐で特集が組まれ、映画評論家の山根貞男さんの『マキノ雅弘 映画という祭り』(新潮選書)も刊行された。また多くの股旅物の原作となった長谷川伸(1884〜1963)の「瞼(まぶた)の母」や「沓掛時次郎」などの作品を集めた傑作選も国書刊行会から復刻出版された。

 股旅物の『いだてん剣法 渡世人 瀬越しの半六』(小学館文庫)を出した作家の東郷隆さんは「股旅物は古くさいと思われがちだが、庶民史を描くには格好の舞台になる。明治維新でも博徒の果たした役割は大きかった」と話す。

 東郷さんは51年生まれで、学生時代には高倉健の仁侠(にんきょう)映画を見ていた。「長谷川伸の世代から数えれば第3世代。今後はある種のファンタジーとして股旅物が人気になるのではないか」とみている。(加藤修)

    ◇

 アニメ「ねぎぼうずのあさたろう」は30分番組で、テレビ朝日では毎週日曜日の午前6時半、秋田朝日放送では毎週土曜日の午前7時、BS朝日では毎週金曜日の午後5時に放送される。

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