現在位置:
  1. asahi.com
  2. エンタメ
  3. 映画・音楽・芸能
  4. テレビ・ラジオ
  5. 記事

テレビ局の下請けいじめ、是正へ指針 総務省

2009年7月10日

 総務省は10日、テレビ業界にはびこる「下請けいじめ」の取引慣行を是正するための指針を発表する。番組の買いたたきや、番組制作会社が管理しているテーマ曲やアニメの著作権にからむ収益配分の強要を禁止。中小企業が多く、取引上の立場が弱い制作会社の保護色が強い内容だ。

 指針は「放送コンテンツの製作取引適正化に関するガイドライン」。対象となるのはNHKと地上波民放127局で、7月中に実施する。

 テレビ局による番組制作会社への「下請けいじめ」をなくそうと、08年1月から同省と放送局、制作会社、消費者が業界の自主ルールとなる指針づくりを進めてきた。今年2月には制作会社への発注書・契約書の交付などの義務化や、番組制作費を放送局が一方的に引き下げる「番組買いたたき」の禁止を決定。3月から先行実施している。

 総務省が聞き取り調査を進めたところ、制作会社が持つ著作権にからんで放送局が無理な要求をする取引慣行が浮かび上がった。音楽関係では「放送局の発注を受けて作った楽曲の著作権を無償で譲渡したり、著作権の管理を放送局系の会社に移したりするよう求められた」「著作権収入の配分を一方的に決められた」。アニメ番組でも「DVD販売などで得た2次利用収益の一定割合の納付を放送局から一方的に求められた」などの実例が見つかった。

 今回、まとまった最終指針ではこうした取引慣行は「独占禁止法上、問題となる恐れがある」と指摘。放送局に(1)番組テーマ曲の著作権譲渡の強要(2)アニメ番組の制作で一方的に2次利用収益の割合を決める(3)番組制作会社への強引な出資――などの禁止を求める。また、制作会社との取引条件の交渉では、著作権の帰属を協議するよう求める。

 番組やCM、短編映像など複数の制作者団体も6月、著作権にからんだ業界の「悪習」の是正を求める方針で一致。業界全体の体質改善に向けた機運も高まっており、指針の徹底に一役買いそうだ。(橋田正城)

検索フォーム
キーワード:


朝日新聞購読のご案内