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世界の文化、ドラマに反映 「ヒーローズ」生みの親が初来日

2009年10月15日

写真:「多チャンネル化で米国では再放送が支持されなくなった」と話すクリング=郭允撮影拡大「多チャンネル化で米国では再放送が支持されなくなった」と話すクリング=郭允撮影

 日本でも人気を集める米テレビドラマ「ヒーローズ」の生みの親、ティム・クリングが、このほど初来日した。制作経験が豊かで米ドラマ界の潮流に通じた一人だ。「ヒーローズ」に限らず米ドラマ界は近ごろ、番組のつくり方や収益構造に変化が見られると言う。

 クリングは、映画の照明、カメラクルー、ドラマの脚本などを経て、96年にドラマ「シカゴホープ」でプロデューサーになった。

 原案・制作総指揮を務める「ヒーローズ」は06年に放送が始まり、その年の新番組の全米視聴率で1位となった。話題性では「24」や「ロスト」「プリズン・ブレイク」「デスパレートな妻たち」と並ぶという。日本ではシーズン3までのDVDが発売中だ。

 「ヒーローズ」が人気を呼んだ理由の一つは、設定や物語の特殊性にある。不死身の体やタイムスリップ、空を飛ぶ、といった特殊能力に目覚めた人たちの闘いの様子を描く。シーズン3では、特殊能力者同士の敵対関係が様変わりし、登場人物がぶつかる困難に複雑さが増す。

 展開も、以前手がけた1話完結型のドラマとは違う。「すでに『24』や『ロスト』が展開が長く続く形のモデルになっていた」が、自身も興味を持っていた。2年早く始まった「ロスト」に対し「連続ドラマの新しい形を視聴者に教えた。称賛に値する」。

 「ヒーローズ」は日本人のヒロ・ナカムラ(マシ・オカ)をはじめ登場人物が多国籍だ。その狙いは「米国の典型的なテレビ番組ではないものにしたかった」。

 「人間の『進化』がテーマになっている以上、南カリフォルニアに住む青い目でブロンドの人だけを登場させるのはおかしい。登場人物も世界全体を反映させるものでないといけない」。マンガやサムライといった日本文化も盛り込んでいる。

 クリングは「米国のテレビ局はかつて、他局への番組販売や再放送で収益を上げていた。だが近年は、DVDと海外への番組販売の売り上げが伸びている」と見る。

 結果、放送は世界230以上の国・地域に広がる。フランスではシーズン1の放送前から、インターネットを通じて多くのファンが生まれていたという。「好きなことへの探求心の強さは世界共通だ」(岩本哲生)

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