木村建設(熊本県八代市)の木村盛好社長は質疑の冒頭で「初めてこういうところに立ちまして非常に上がっております」と、おずおずとした口調で切り出した。
鉄筋が少ないことに工事現場で気づかなかったのかという質問には「確認申請をしてお墨付きをもらって仕事をしています。図面通りやるのが使命」と話した。自らの責任については「法律的に責任があるかどうかだが、まだお国の方でどういうふうに定めているかわかりません。どうぞお許しくださいませ」とだけ答えた。
代わって質疑の矢面に立ったのが篠塚明・同社東京支店長だった。
姉歯建築士は国土交通省が行った聴聞会で、篠塚支店長から鉄筋の量を減らすよう圧力をかけられ、構造計算書を偽造したと証言したとされる。
篠塚氏は「そのようなことは言ったかもしれませんが、当然、法令順守の範囲内で減らせということです。具体的な数字はなかったと思います」と淡々と話し、「姉歯先生はこの分野では権威でしたので、すべてを信用しておりました」と反論した。
姉歯建築士に架空の請求書を発行させ、木村建設が送金した資金を自分の口座に還流させていたことについては、自らの営業経費を工面する目的だったとする一方、「リベートという感覚はない」と繰り返し、「(姉歯建築士を)信用していたので断られないと思った」と語った。