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国交省が告発にあたり対象とした4物件 |
マンションなどの耐震強度偽装問題で国土交通省は5日、構造計算書を偽造して耐震性の著しく不足する建物を建てさせたとして、千葉県市川市の姉歯秀次1級建築士(48)を建築基準法違反容疑で警視庁に告発した。同日、捜査本部を置いた警視庁は、近く千葉、神奈川両県警との合同捜査本部に移行し、年内にも建築基準法違反の疑いで家宅捜索などに着手する。建築主や施工業者の事情聴取も検討しており、詐欺や文書偽造などの容疑も視野に入れて関係者の刑事責任を追及する。
姉歯建築士の告発にあたり国交省が対象としたのは、東京都内にある「グランドステージ稲城」(稲城市)、「STAGE大門」(港区)、「グランドステージ東向島」(墨田区)のマンション3棟と、「京王プレッソイン茅場町」(中央区)のホテル1棟の計4棟。いずれも民間検査機関イーホームズ(東京都新宿区)が建築確認を出した。国交省によると、違法建築に対する国の告発はきわめて異例という。
4棟は震度5強程度の地震で倒壊する恐れがあり、偽装物件を多く手がけた業者が開発、設計、建設に関係していることから対象に選んだ。04年2月から今年8月にかけて完成したが、建築基準法20条に定められた構造上の安全を満たしていないとされる。姉歯建築士は千葉県の事情聴取や国交省の聴聞会で、書類の偽造を認めている。
国交省の5日現在のまとめによると、姉歯建築士がかかわり、耐震強度が偽装された建物は全国で55件。民間検査機関や自治体の審査で見逃されていたことを重く見た国交省は同日、建築確認事務の緊急点検本部を設置した。
警視庁の捜査本部は約70人態勢。これまでの情報収集の結果、事件の全容解明には家宅捜索など強制捜査で証拠資料を押収する必要があると判断した。