ヒューザーの破産申し立て 偽装マンション309世帯
2006年01月31日11時14分
耐震強度が偽装されたヒューザーのマンション9棟の住民たちが31日、同社の破産手続き開始を東京地裁に申し立てた。住民たちは同社が経営難に陥り、建築主としての瑕疵(かし)担保責任を果たすことができないと判断したとみられる。東京地裁は申し立てが適法かどうかや同社側の資産状況などを調べ、破産手続きを開始するか決める。
ヒューザーは被害者救済のために会社を存続させる方針を表明し、すでに営業活動を停止して東京・丸の内の高層ビルから東京都大田区のマンションに移転している。30日には建築確認で違法建築を未然に防ぐ注意義務を怠るなどしたとして、東京都など18自治体に計約139億円の賠償を求める訴訟を起こした。
破産手続き開始を申し立てたのは東京都と神奈川、千葉県にあるグランドステージ住吉、同茅場町、同稲城、同赤羽、同千歳烏山、同豊田、同下総中山、同江川、コンアルマーディオ横濱鶴見の各マンション計309世帯の住民たち。このうち6棟は耐震強度が0.5未満で、国が示した建て替え支援の対象になっている。
ヒューザーは25日現在の財務状況について、純資産7億4813万円で資産が負債を上回っていると説明しているが、現金・預金5億円余の9割が自由に引き出せないといい、売れずに抱えている不動産も時価で評価すると資産価値がさらに下がる可能性がある。
住民たちは昨年12月に記者会見し、破産手続き開始を申し立てる理由について、小嶋進社長が説明した補償内容が履行されていないことなどを挙げ、「財産が散逸するのを防ぎ、配当を建て替え費用に充てる」と説明していた。
ヒューザーは12月、マンション建設用地だった土地2カ所を計約21億5000万円で売却。このうち約20億円は銀行への借入金返済に、残る1億円は約200世帯に「迷惑料」を50万円ずつ支払うのに充てたことが明らかになっている。
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