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イーホームズ、増資直後に同額融資 藤田社長の別会社に

2006年04月25日06時08分

 耐震強度偽装事件をめぐり、国指定の民間検査機関「イーホームズ」(東京都新宿区)の藤田東吾社長(44)が01年10月、知人から2700万円を借りて行った同社の増資について、監査法人が昨年、「見せかけの増資ではないか」と指摘していたことが分かった。藤田社長が社長を兼任する造園会社に、知人から借りた金と同額を融資するという不透明さが指摘されたという。警視庁などの捜査本部もこうした資金の流れを把握、2700万円はすぐに返済する前提で借りた金で、造園会社への融資はこうした狙いを隠すためだったとみている模様だ。

 関係者の話や捜査本部の調べでは、藤田社長は01年10月、知人の男性から個人的に2700万円を借りてイーホームズの増資に充当。登記の手続きをした数日後に知人に返済したという。同時期、イーホームズは資本金2700万円を取り崩し、藤田社長が造園会社(新宿区)に貸し付けたという。造園会社は藤田社長が当時、社長を兼任しており、融資は半年で完済された。

 しかし、同社が昨年、東証マザーズへの株式上場の準備をしていた際、過去の決算や経営内容を精査していた監査法人が、増資直後に同額の2700万円をすぐに引き出していることを確認。「見せかけ増資ではないか」と指摘していた。

 指摘を受けて、藤田社長は弁護士に相談した。藤田社長が関係者に示した資料によると、昨年6月、弁護士は「関連会社への融資であり、確実に返済されることが見込まれていた」と回答。「増資に問題はない」としていた。このため、これ以降は問題化することはなかった。目標だった昨年10月の上場は手続き上の問題で今年9月に延期していた。

 捜査本部も増資時の金の流れに着目し、家宅捜索で押収した資料をもとに知人に返した2700万円の原資や、造園会社に対する融資状況を分析。この金は一時的に借りた金で、実際には増資になっていないとの見方を強めている。

 イーホームズは今月に入って架空増資疑惑が浮上した際、ホームページで「出資金額は実態のある資産として資本の充実が図られている」と反論していた。

 同社は01年12月、国の指定を受けた後、確認検査業務で業績を伸ばし、資本金を1億2600万円まで拡充した。しかし、姉歯秀次元建築士(48)が構造計算書を偽造した98物件中37物件で確認検査を担当していたため、検査態勢の不備が批判された。

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